●ドラマに出てきた“レスを軽んじる妻”が自分と重なった
産後の後遺症のような不調は結局半年ほど続いたものの、徐々に体力が回復。仕事へも緩やかなシフトで復帰し、子どもも保育園へ通い出し、夜間もしっかり寝てくれるようになり、ようやく自分の時間がもてるようになった、つい最近のこと。
すべての画像を見る(全4枚)「やっと体型も戻ってきて、気持ちにも余裕が出てきました。寝かしつけが終わったある日の夜、テレビをつけたらレスをテーマにしたドラマ『あなたがしてくれなくても』がやっていて見入ってしまいました。仕事に夢中で夫婦で向き合う時間すらつくろうとせず、レスを軽んじる妻の姿が自分と重なってドキっとしました。気がつけばうちも不妊治療から産後、ずっとレスのまま。夫が私の体のことを察して“誘ってはいけない”とタイミングを計りかねている様子に気がついてはいたけれど、スルーしていました。でも、ドラマを通して男性側の気持ちを知ることができ、自分から『もう再開しても大丈夫だよ』と明るく伝えることができました」
結果的に3年ちょっとのレスに終止符が打たれた瞬間でした。「もう嫌われて、このまま夫婦関係が終わってしまうかと思った」と夫は笑いながらも目に涙が浮かんでいたといいます。
●産後はどんな夫でも恨みを買う
「ドラマを通して夫の気持ちを想像したり、自省することができてよかったです。うちみたいに夫側に性に対するコンプレックスがあったりすると、なおのこと話し合いもしにくいし、レスになりやすいのではないでしょうか。私は、不妊治療中は“このまま女として終わっていく…”と悩みながらも、産後になったら体力もなくなってセックスのことなんか考えられないような日が続きました。今思えば、もっと私から積極的に誘うことだってできたし、夫の性行為へのコンプレックスに寄り添うことだってできたんですよね」
クリスマスパーティの件は、今思い出しても頭にくるという京子さんですが、「産後はどんな夫でもささいなきっかけで恨みを買いますよね! 出産してないんだから、こっちの大変さなんて絶対わからない。だからしょうがない」とどこか吹っきれたかのように軽やかに話す様子が印象的でした。
長い人生のなかで体調や気持ちに浮き沈みがあるのは仕方のないこと。夫婦の愛情や信頼関係がきちんとあれば、レスは時間が解決する問題なのかもしれないですね。