全館空調にかかる光熱費はいちばん高い月で1万2000円

全館空調にかかる電気代
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全館空調にかかる電気代は、ルームエアコンと全熱交換型換気システムの2つに大きく分けられます。筆者宅の全館空調の電気代の推移をグラフにしてみました(上図・電気代は27円/kWhとして実際の使用電力から計算しています)。

換気システムの電気代はあまり季節に左右されませんが、ルームエアコンの電気代は季節によって大きく変わるので、全館空調トータルの電気代も大きく変わっているようです。

筆者宅の場合、春や秋などの気候の穏やかな季節は4000~6000円/月ですが、夏や冬になると1万2000円前後/月になることも。

ちなみに、筆者は比較的気候の穏やかな東海地方に住んでいます。仮に同じような規模の家でも、季節によって気温が大きく変わる地域だと、夏・冬はもっと電気代がかかるかもしれません。

全館空調は、24時間稼働させることが推奨されています。しかし、人のいない部屋も空調し続けることは、電気代がもったいないのでは? と思う人は多いと思います。

筆者も、最初は同じような疑問を持っていました。しかし、設計士に聞くと、エアコンの電気代がかかるのは室温と設定温度が大きく異なるときだそう。そして、家全体が設定温度に近い状態を保てていれば、家全体を24時間空調していても、電気代はそこまで大きくかからないとのことでした。

さらに筆者は、太陽光発電システムを採用することで、光熱費の負担を減らしています。

 

太陽光発電との併用でランニングコストは大幅ダウン

筆者は太陽光発電システムを採用しており、そのパネル容量は12.37kWです。

この規模の太陽光発電システムを採用しようとすると、かなりの初期費用がかかりそうですが、筆者は「未来発電」というサービスを利用して、初期費用0円で太陽光発電システムを採用しました(これは三井ホームのサービスですが、調べてみると似たサービスはいろいろあるようです)。

設置後10年間売電収入を得られなかったり、特定メーカーの設備を採用しないといけなかったりするなど、未来発電を利用するうえで制限はありましたが、経済的に大きなサポートになりました。

この太陽光発電システムのおかげで、雨でない限りは、日中の使用電力のほとんどを発電した電気でまかなうことができています。全館空調は24時間稼働のため、日中の光熱費の大部分を節約できるのは助かります。

 

太陽光発電がある場合とない場合の電気代の比較

実際のところ、太陽光発電のおかげでどれくらい電気代を抑えられているか、グラフにしてみました(単価を27円/kWhとして、使用電力から計算した電気代と、実際に筆者が買電した電力から計算した電気代の比較)。

なお、全館空調の電気代だけを切り取るのが難しいので、筆者宅のトータルの電気代で考えてみます。

太陽が出ている時間が長い夏が発電量も多く、筆者宅の場合だと、太陽光発電のおかげで電気代が約半分になっています。

一方で冬は太陽の出ている時間が短く、発電量も少なくなってしまいますが、それでも70%ほどに電気代を抑えられています。

全館空調にかかるランニングコストについて、筆者の家で実際にかかっている電気代をもとにご紹介してきました。

なお、今回ご紹介した光熱費は、わかりやすいよう27円/kWhでご紹介しましたが、今後もっと電気代が上がる可能性があります。そうなると、ますます太陽光発電で得られる恩恵は大きくなるかもしれません。

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