●血縁者だけに頼る時代じゃない

ーー藤谷さんは、同世代の4人とルームシェア中。すでに血縁者以外と住まいをともにしていることもあり、現在の自分の生活、そしてその先について、新たに見えてきたこととは?

藤谷:同居しているメンバーの事情もあるのでこればかりはわからないのですが、私としては、この先10年ぐらいは、趣味を持って自立した大人同士の生活を維持していきたいと思っています。その先の老後と考えると、本著の取材で知見が広がったのはよかったですね。老人ホーム=施設を建てねばと思い込んでいたのですが、賃貸住まいでも老人ホーム的なコミュニティをつくれることもわかりました。

理想の老後
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本著はWEBで連載していた作品をまとめたものですが、連載中から新たなフィードバックも得ていたのだとか。

藤谷:いずれ実家を相続しなくてはならないという人から「ここを、気の合う人達で住む場所にしてみたい」という意見も聞かせてもらえるようになりました。なかには、二世帯住宅の今後について「この先、どうしたらいいのか?」と考えている方もいましたね。最初は、「バンギャル同士が気兼ねなく暮らせる老人ホームってできないかな?」という、ある種気楽な気持ちで始めたルポでしたが…。実家の終い方、相続の仕方、そして二世帯住宅の今後。どれも、もはや親の世代とはまったく違うやり方で行っていく可能性がある。そして私たちアラフォー世代が、いろんな視点から、なんとなく老後について考えているのだということもわかりました。

ルポを始めたきっかけ、そしてライフスタイルの転換期にいる今のご自身達について教えてくれた、藤谷千明さんと、蟹めんまさん。明日公開のインタビュー後編では、アラフォーの介護の資格を取ってみて分かったこと、介護現場に携わっての気づきなどにも語っていただきます。

バンギャルちゃんの老後 オタクのための(こわくない!)老後計画を考えてみた

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