●コミュニケーションはくどいくらいがちょうどいい

配信中のSHIORIさんと夫
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身近な人ほど、ついコミュニケーションをとることを怠りがちなもの。しかしSHIORIさんは「コミュニケーションはくどいくらいがちょうどいい」と語ります。

「私自身が心配性なこと、そして全員が集中して自分の話を聞いているわけではないという自覚があるからです。サービスを提供するなかで「これだけ繰り返し伝えてもどうして伝わらないんだろう?」と思うことがあります。でも、いざ自分がサービスを利用する側、情報を受け取る側にまわると、説明をよく読まなかったり、聞いているつもりで他のことを考えていたり、自分に都合の良い解釈をしてしまっていたり、そもそも気にとめていなかったり...。伝わらないことを責められる立場には到底ありません。

そんな気づきを得てからは「もう何度も伝えてるのに!」と一方的に腹を立てていては何も解決しないことを悟り、相手の立場に寄り添ってもっとわかりやすい別の伝え方を模索したり、繰り返し根気よく伝え“届けきる”ことを意識するようになりました。

また“伝えた”と“伝わる”は違います。たとえばスタッフになにかをお願いするときも、なんのためにそれをやるのかを丁寧に説明します。それでも伝わってなかったときは『私はこう伝えたつもりだったけどあなたにとってはどういう理解だった?』と、どこに語弊があったのかをきちんと突き止める。そうすることで両者の目的の擦り合わせをし、再発防止にもなります」

SHIORIさんといえば料理家ブロガーの先駆者で、現在もSNS上でも多くのフォロワーを獲得しています。SNSで「伝える」ことについては、どのように工夫しているのでしょうか。

「なるべくありのままで、なんでもうまくいっている人と思われないように等身大のリアルを伝えたいなということは心がけています。最近は偏食な息子の茶色一色のお弁当を公開したら、しおりさんちもそうなんですね! 安心しました! と言ってもらえて。完璧なんかじゃないよ、ということが少しでも伝わって嬉しかったですね」

 

●行きづまったときは「向き合い方のスイッチを切り替える」

完璧でなくてもいいとはいえ、解決策なしにはままならないこともあるのが仕事。SHIORIさんご自身が悩んだときはどうしているのでしょうか。

「解決策がひとつしかないと考えることが行きづまりに通ずるんですよね。なにごとも答えはたくさんあると思っているので、よりよい解決策があるんじゃないかと模索して、その方法について調べて、考えます。現実を知るのが怖くて調べたくないというときもあるかもしれないけれど、後々もっと早く調べていればよかったと思うかもしれない。息子の難聴がわかったときの私が、まさにそうでした。今、医療はすごく発達していて、選択肢もたくさんあるんです。でもショックと恐怖で、自分から情報を遮断していた時期が長くありました」

この考え方は“苦手なことは周囲に助けを求める”にもつながるといいます。

「自分の手の内にあるものだけで解決しようとすると行きづまる。だからこそ、信頼できる人に頼ったり、教えてもらったり、相談することも時には大切だと思います」

この解決法は、仕事だけでなく、家庭や人間関係の悩みにも共通しそうです。

 

おいしい仕事術』(小学館刊)は、SHIORIさんが料理で幸せを届け続けて見つけた「仕事術」を惜しみなくまとめた1冊。料理家でなくとも、あらゆる場面で役立ちそうな考え方が満載です。

おいしい仕事術: 料理で幸せを届け続けてたどり着いた

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