いざ家を購入するとなると、なにを重要視したらいいのか悩んでしまう、逆にどんどん譲れない条件が出てきてしまう…といったことも多いのではないでしょうか。そこで今回は、現在40代、家を探し始めて3か月で購入を決めたというライフオーガナイザーの高田舞子さんに、物件探しの際に意識したポイントを教えてもらいました。
50代からの家探し。具体的に進めることで見えてきた自分たちの軸
すべての画像を見る(全7枚)わが家は、私(40代)、夫(50代)、息子(小学3年生)の3人暮らし。夫50代にして始まったわが家のマイホーム計画ですが、価格を除いて5つの条件がありました。
・3LDK(将来的に家族各部屋)70㎡以上
・築25年までの中古マンション
・3~5階(エレベーターなしで動ける階層)、1階や高層階は避ける
・最寄り駅まで15分未満、できれば特急停車駅
・高速ICから遠すぎず、両実家へもアクセスがよい
そうした条件をもとに、さまざまな物件の見学を重ねて見えた、私なりの物件探しのポイントは4つ。
(1) 見学は家族で行く
(2) 実際に足を運ぶ
(3) 周辺を散策する
(4) 徐々に条件はクリアになる
ここでは、それぞれのポイントについて詳しくご紹介します。
●1:見学は家族で行く
ポストのチラシを見て予約し、自宅からほど近いマンションに訪れたのが、昨年の5月末でした。もちろんすぐに買う気はなく、ただ同じ学区でのマンションの売り出しは希少で、正直なところ軽い気持ちで向かいました。
ところがそこが素敵な物件で、一気にテンションがアップ! 築浅で室内も清潔でしたし、各部屋の採光や通風も申し分なく、バルコニーも広くて水栓まである! 隣地の緑を借景に、2階ながらプライベートも守られている。見学時には既に購入希望者が出ていたようですが、それも納得の物件でした。
そこで「ほかの物件も案内できます」と営業マンに声をかけられます。不動産営業マンとは長いつき合いになるので、信頼関係も必要。その女性は人当たりもよく、会話の呼吸や相性もいいと感じました。
具体的にはなにも決めていないこと、転勤族であること、でもそろそろ家探しを始めたいことなどわが家の状況を伝え、その提案に身をゆだねてみました。
数回にわたって10件ほど中古マンションを案内してもらいました。小学生の息子は、そのうち飽きて暇を持て余し気味でしたが、わが家は常に家族で動きました。家族で行くからこそ、「ここいいな」「なんか違うな」というお互いの印象が肌で感じ取れます。
帰宅後「あそこのここがよかった」「ここがイマイチだった」と共有もできますし、営業マンとの関係性を家族で同時に築けるのがメリット。
・家族の時間がない場合は2段階作戦
とはいえ、毎物件全員で動くのも限界があると感じ始めた3か月目。私は2段階作戦に切り替えました。
学区や通勤、商業施設や病院など生活の利便性でふるいにかけてから、見てみたい物件にまず私が平日に訪れ、さらに気に入った物件を家族で週末に再見学するという方式です。
●2:実際に足を運ぶからわかる
物件検索サイトや地図アプリがあれば、掲載写真で室内の様子や立地などはある程度わかります。ただ、2次元情報で受け取れる内容は限られます。
駅への経路や交通の安全性。駐車場やエレベーター、外廊下など共用部の清潔さ。また、部屋からの眺め、風の通り方、騒音などはその場に行かないとわかりません。高層階なのに、眺めが他棟や工場だったら…それは毎日見たい景色なのか? その稼働音や生活音とつき合えるのか?
管理費のわりに共用部の管理が行き届いていないと感じた物件は、選択肢から外します。安すぎても管理が十分かは不安。管理体制と金額のバランスを実際に肌で感じて納得するようにしていました。
実際に訪れることで、事前に好印象だった物件が一気に圏外へ脱落するといったこともたくさん経験しました。