腸と自律神経の密接な関係。病気にかかりにくい体をつくる仕組み

腸内環境と自律神経を整えれば免疫力アップに(※写真はイメージです)
腸内環境と自律神経を整えれば免疫力アップに(※写真はイメージです)
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体を病気から守るためには、免疫力を上げるのが重要で、「カギとなるのは、腸内環境を改善する“腸活”と“自律神経を整える”こと」。そう話すのは、医師の小林弘幸先生。

免疫とは、ウイルスや細菌などの異物から体を守る、自己防御システムのこと。

「免疫の力を上げれば、病気にかかるリスクが下がります。しかし、免疫は年齢とともに衰えるので、腸内環境と自律神経をケアすることが大切です。腸には、体の免疫細胞の6~7割が集まっています。腸内環境がよいと、食べ物と一緒に体内に入ってきたウイルスや菌も、腸内の免疫細胞が撃退してくれます。また、腸の働きをよくすることなどで自律神経のバランスが整うと、血行がよくなり、細胞に十分な酸素や栄養素が届くように。すると全身の組織が活性化し、さらに免疫力を上げることができます」

そのためにもっとも大切なことは、「食事」「睡眠」「運動」の3つを整えること。まずは毎日の生活を見直して、病気を寄せつけない体をつくりましょう。

●免疫力が上がり、病気になりにくくなる

【自律神経のバランスが整うと腸が安定する】

自律神経には、緊張や興奮時に優位になる交感神経と、リラックス時に優位になる副交感神経があります。腸のぜん動(収縮)運動は、交感神経が優位になると停滞し、副交感神経が優位になると活発に。この2つの神経のバランスがとれると、腸の動きも安定します。

脳と腸の関係はとても密接で、腸の働きがよいと脳の働きも安定し、自律神経のバランスが整います。反対に、腸の調子が悪くなると、不安や不快感、痛みなどのストレスが脳にも伝わり、交感神経が優位になって自律神経の乱れのもとになってしまいます。

【さらに幸せホルモンが分泌。心も安定する】

幸せや愛情を感じるホルモン「セロトニン」は、腸でつくられます。そのため、腸が正しく働くとセロトニンの生成も盛んに。免疫力低下の原因となるストレスによるダメージを減らします。

◆そのほかの免疫力アップテクはこちらの記事をチェック◆

感染症対策に必要な免疫力。すき間時間のツボ押しや運動も有効

 

普段の生活を見直し!免疫力を上げる生活習慣

病気に負けない体をつくるコツ(※写真はイメージです)
病気に負けない体をつくるコツ(※写真はイメージです)

免疫力アップには、起床後と就寝前の生活習慣がポイントになります。新陳代謝やホルモン分泌を行う「体内時計」を整えれば、自律神経の働きが正常化し、腸の働きも活発に。そんな体を手に入れるために身につけておきたい生活習慣を、医師の小林弘幸先生に教えてもらいました。

【(朝)のルーティンで腸を目覚めさせる!】

・毎日同じ時間に起きる
・起きぬけにコップ1杯の水を一気に飲む
・バナナ1本でもOK! 朝食は必ず食べる

【(夜)のルーティンで眠りの質を高める!】

・毎日同じ時間に就寝する

寝る時刻を一定にすると、体が時間に合わせて眠る準備をし、寝つきがよくなって深い眠りに。睡眠の質が上がります。さらに、下記のような寝る前の習慣も大事です。

<質のよい睡眠のための3カ条>

1:寝る3時間前までに夕食を食べる
2:寝る1~2時間前までにお風呂に入る
3:寝る1時間前からスマホ&PCを見ない

◆詳しい内容はこちらの記事をチェック◆

起床時間、起きぬけの水、朝食…免疫力がアップする朝の習慣って?

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