使う調理道具によって料理のモチベーションは変わってくるもの。とくに食材を切る包丁は、その差が大きく出てくるそう。「安い包丁と高い包丁ってどう違うのか」そんな疑問を抱いた食文化研究家のスギアカツキさんが、料理のプロと包丁メーカーの貝印に取材しました。

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良い包丁を使うと、料理の仕上がりがまるで違います
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包丁って高いものと安いもの、どんな違いがある?

新年あけましておめでとうございます。「今年はもっと料理上手になりたい!」と願う方も多くいらっしゃることでしょう。
調理テクニックをマスターするにはそれなりの時間がかかりますが、今日からすぐに改善できて、料理の仕上がりに大きな変化をもたらしてくれるのが、「包丁」と言われています。切れ味の悪い包丁を、何年もガマンして使い続けていませんか?

そこで今回は、料理初心者の方々にも役立てていただけるような、「包丁選びの簡単ガイド」をご案内します。東京・荒木町にある名割烹「鈴なり」の店主である村田明彦シェフと、家庭用包丁トップシェアを誇る貝印広報担当の木皿春香さんに、包丁選びと使い方の極意を教えてもらいました。

●プロがこだわる「いい包丁」とは?

村田明彦シェフ
鈴なり店主の村田明彦シェフが語る「いい包丁の条件」とは?

はじめに、村田シェフにプロとして包丁選びをするうえで大事にしているポイントを聞いたところ、次の4点をあげてくださいました。

・切れ味がよいこと

刃が食材にすっと入りやすく、切りやすいこと。切り心地がよく、切った後に食材がくっついてこないこと。へぐ、削ぐなどの作業がしやすいこと。切れ味のよさを確かめるためのオススメ食材は、トマト、刺身、豚バラ肉など。

・握りやすいこと

指のひっかかりがよいように、計算されたくぼみがあること。柄がつかみやすく、滑りにくいこと。柄が斜め形状になっているなど、自分の手にしっくりなじむもの。

・刃先ににおいが残らないこと

食材のにおいがつきにくい特殊ステンレスを採用しているもの。

・愛着を持って大切にできること

使う人本人が選んだ包丁を気に入るためには、おしゃれでかっこいいという点も大切。メンテナンスをしたいと思うよう愛着を持って使い続けることが重要。

非常にわかりやすく教えてもらいましたが、最近注目を浴びている“1000円以下の安い包丁”は、これらの条件を満たさないのでしょうか? 続いて、貝印の木皿さんに聞いてみました。