7年前に中古マンションをリノベーションし、無垢の床を採用した日刊住まいライター。快適だった経験から、3年前に戸建て中古住宅をリノベーションする際にも、やはり採用することに。合わせて7年間の「無垢床の生活」を振り返ります。使っていて気持ちよいこと、日頃の手間など、ぜひ、検討の際の参考に。

無垢の床のリビング
ほぼ1年じゅう、素足で過ごせる気持ちのいい無垢床のリビング
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無垢の床を採用しました

以前の住まいの床板

現在は、リノベーションした戸建ての中古住宅に暮らす筆者。それ以前は、中古マンションをリノベーションして住んでいました。どちらの住まいもフルリノベーションしていて、その際、無垢の床を採用しています。

もともと、無垢の床の持つ雰囲気のよさに憧れていた筆者。リノベーションの計画の最初の段階から、必ず採用しようと決めていました。

そして今、マンションと現在の住まいに暮らしてみて、無垢の床を採用したことを、本当によかったと思っています。

 

7年間感じてきた無垢の床のメリット

以前のマンションと今の住まいでの暮らしを合わせると、無垢の床で過ごしてきた時間は約7年。そんな筆者が、実際に感じているメリットは以下の3つです。

・見た目のよさ
・足触りのよさ
・経年の変化が楽しめる

 

●メリット1:見た目のよさ

見た目がよい床板

いちばんのメリットは、見た目の雰囲気のよさ。床材1枚1枚には、それぞれの木の表情があります。木という素材は、温かみある雰囲気づくりにぴったりで、空間の質を上げてくれる存在です。

また、選ぶ木材によっても、空間の雰囲気が変わるのがおもしろいと思います。インテリアや好みに合わせて、木材を選ぶのは、筆者にとっては楽しい時間でした。ちなみにわが家がLDKの床に選んだのは、ナラ材です。

念願の無垢の床を採用したわが家では、なるべく家具を少なく、床の見える面積を増やして、床そのものをインテリアの一部として楽しんでいます。そもそも、わが家の内装はとてもシンプル。あえて使っている色、素材を絞っています。それだけに、インテリアにおいて、床板の表情がはたす役割は、じつはとても大きいのです。

 

●メリット2:足触りのよさ

足触りがよい床板

足触りのよさも、無垢の床に感じているメリットのひとつです。

夏はサラッと気持ちよく、冬はヒヤッとせず暖かく過ごせます(塩ビシートやタイルなどの床に比べて)。とくに冬場に床に触る足がヒヤッとしないというのは、暮らしやすさに関わる大きなポイント。足元が底冷えすると、家事のモチベーションも下がるし、くつろぎの時間も楽しめないものです。

リビングなど、パブリックスペースを無垢床にしたわが家。夫も子どもも、ほぼ1年中裸足で過ごしています。

リノベーション前の筆者は、「足触りのよさなど、たいしたメリットではないのでは?」と思っていました。でも、実際に暮らしてみると、かなり満足度が高いです。

 

●メリット3:経年の変化を楽しめる

経年劣化も楽しめる床板

経年とともに、劣化ではなく変化を楽しめるのは、無垢の床の醍醐味だと感じています。今の住まいに暮らして、3年ほど。床板の色味は、少しずつ濃くなっています。

暮らしていくうえで、キズも増えてはいますが、それも「味」と感じられるのは、無垢の床ならでは。

わが家はネコを飼っているので、じつはよく見るとキズだらけ。でも、ナラの木目にカモフラージュされ、そのキズも、あまり目立たないのが実際のところです。

たとえキズがついてしまったとしても、メンテナンスで目立たなくすることが可能。こうした手間も、床を大切に育てていくことだと思えば、なんだか楽しい気がしてきます。