●自己肯定感は、親が子どもに与えられるとんでもない武器
じつは私自身が、母にほめ倒されて育ちました。「あんたはすごい」「あんたはいい子」「今は成績悪いけど、やれば絶対できる子だよ」「そもそも成績なんか悪くてもいいしね」「明るいし、優しいね」「面倒見もいいね」「お母さんのことも手伝ってくれてありがとう」と、ネガティブなことは一切言わない母のもとで育ちました。
そんな母に育てられると子どもはどうなるでしょうか。まだなんの実績も出していないときから「私はやればできるはず」と思い込んでいます。幸せだし、守られているけど、世界がよく見えないモヤモヤしていた霧の中にいるような幼少時代を経て、世の中が見渡せるようになると、「へぇー、世界には東大っていう学校があって、そこに行くとなんだか楽しそうな未来が開けてそうだ」と、目標を非現実的なレベルまで引き上げていきます。ヤンキーだった高校時代も、どういうわけか「私はどこかで挽回してかならず成功し、楽しい大人になる」と信じていました。
周囲からどんなに反対されようと、自分の中にエベレストのようにそびえ立つ自己肯定感があって、それを発揮する出番を待っている。私はまず留学を決め、そして小さな目標から少しずつ達成しつづけ、最後はアメリカの州立大学の最難関と言われるUCバークレー校を卒業します。そのあとの人生でも、エベレスト自己肯定感が数々のピンチを救ってくれました。
親が子どもに与えられるとんでもない武器、それは自己肯定感だと思っています。そしてそれは親からしか渡せない。他人は与えてあげられないのです。であれば、親はその役割に徹するべきであって、小言やしつけなんてどうでもいい作業はアウトソースしましょう。
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