●叱られて育つと、他人の顔色を常にうかがう子どもになってしまう

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一方で、親からダメ出しばかりをくらって育った子どもは、「家庭を安全な場所」と思えません。家に帰りたくないと感じ、外でストレス発散したり、イジメに走ったり。親からダメ出しばかりくらっているので自己評価も低く、他人への評価も低い。「世界は悪人で構成されているはずだから、常に気をつけなきゃ」とビクビクした子どもが育ちます。自己評価が低いと目の前にあるチャンスも逃しがち。「どうせオレなんか」と斜に構えているので、なかなかチャレンジもできません。

親に叱られて育った子どもは、人間関係もビクビクのドキドキ。いつも他人に怒られるんじゃないか? とオドオドし、他人の顔色を常にうかがう子どもになってしまいます。そういう子どもが大人になると、「自分軸」ではなく「他人軸」で生き始めるから、自分をないがしろにしやすく、自分のためにがんばれない。自分ではないだれかをimpress(印象づける)しないといけない呪いに取りつかれ、人生がまとまりません。

常に不安な中で右往左往している。心優しい人も多いけど、往々にして「他人を信じない」のに「他人軸」で生きてしまう人が多く、複雑怪奇な人生になってしまう。

これは極端な例で、もちろんいろいろなパターンがあります。ただし、母親から「ほめられて育ったかどうか」は、その子の人生の重要なファクターとなります(※1)。

※1内閣府の調査によると、親に愛され、家族関係が充実している子どもほど、「自分を好き」=自己肯定感が高いという結果が出ている。出典:内閣府「平成26年版子ども・若者白書(全体版)」

叱りつけて、多少、片づけができるようになったり、宿題したり、ご飯を残さず食べたりすることよりも、ほめ倒して、お子さんが広い世界に勇敢にチャレンジできる子になるほうがいいと思いませんか?