隠さない「性教育」を受けたことで得たもの

現在日本でも、性教育について語られることが増えてきたように思います。スウェーデンでの教育が、そのまま日本で受け入れられるかどうかという点については、そんな単純なものではないと思いますが、実際に幼少期に授業を受けた私が、今振り返り思うことは、まずなによりも、「両親との関係が大きく変わった」ということ。

家族の中で性について両親とオープンに話すという環境は、のちに思春期を迎え、体の変化や、恋愛に悩んだときにも、人生の先輩として、隠すことなく打ち明けることができました。そしてスウェーデンの男性が優しいと感じる1つの要因として、出産という一大事を女性が担うことへの労りを幼い頃に学び、男女平等に教育を受けたことで、性についても、ともに同等な立場で語り合える関係を築きやすくしているように見えます。

一時期、スウェーデンはフリーセックスの国などと、おもしろおかしく囃し立てられたことがありますが、私から見たら日本の方がよほどフリーで危ういと感じていました。

日本は察することを美徳とする国柄ではありますが、こと教育に関してはもっとたくさんたくさん議論していくべきだと思います。皆さんはどんな風に考えますか?

 

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