●小日向家のルールは、寝る前と家を出る前の「ハグ」

小日向文世さん
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――星一さんから見て、文世さんはどんなお父さんですか?

星一本当に家族が大好きな父親だな…と思います。休みの日は家にいるし、母のつくる料理が大好きでいつも「おいしい!」と言って食べています。あと、わが家には、僕と弟が小さいときから、寝る前と家を出る前に家族にハグをする習慣があるんですよ。

文世:この習慣はもう昔からですね。子どもが幼稚園や小学校に上がると、家から離れるじゃないですか? 「自分の目の届かないところで、もしかしたら息子たちがいなくなるような恐ろしいことが起こるかもしれない…」と不安になってしまって。

そこで、毎晩と毎朝出かける前に、「これが今生の別れかもしれない」と思いながら家族が近くにいるのを肌で感じたくて、「おやすみ」「いってらっしゃい」と送り出しているんです。

星一:今もたまに実家に帰って泊まったりすると、寝る前や家を出るときは、必ず父にハグしてますね。

文世:あまりに長い期間に渡ってその習慣が続いているから、今でも息子たちとハグをしないと眠れないんですよね(笑)。

●兄弟ゲンカを止めた、父のある一言

小日向星一さん
小日向星一さん

星一:あと、僕には弟がいるんですが、父は僕と弟がケンカするのもすごくイヤがるんですよ。

文世:そうですねぇ、本当に仲良くしてほしいし、息子たちが痛い目に遭うのが見てられないんです。たとえば、星一が弟とケンカで叩いた場合は、「あー、星一はいま弟を叩いただろ? その分、お父さんが痛いんだぞ!」と言い聞かせていましたね。覚えてる?

星一:覚えてる(笑)。だから、自然とケンカもしなくなったのかな。あと、親子喧嘩もほとんどしたことないよね。

文世:ないない。僕は息子たちを叩けないですね。一度、妻が言うことを聞かない次男を叩いたと聞いたときは、「え…」と絶句したほど(笑)。

星一:いやいや、母さんが弟を叩いたときは、「あれは高校生だった俺もマズかったよな」と弟も言ってたしね(笑)。

文世:こうやって、いつも星一は妻をかばうんですよ…。ただ、妻は僕よりずっとしっかりしている人なので、本当にいつも助けられています。