LDKのインテリアは、ボストンにあるレッドソックスの野球場をイメージしてリノベーション。そんな、マンションリノベーション事例を紹介します。もともとは、86㎡の庭つきの1階の中古マンション。オーク材のヘリンボーン張りの床、レンガの壁、その先に庭の緑。マンションとは思えない、広がりを感じる住まいです。

LDK
扉をあけた瞬間、外の光と植物が目に飛び込んでくるLDK
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庭、景色、日当たり…スペックを生かしたアウトドアリビング

●この家のプロフィール

  • ・Sさんの家 東京都
    ・家族構成:夫43歳 妻37歳 長男1歳
    ・専有面積:86.67㎡
    ・築年数:21年(2001年築)
    ・工事費:1100万円(税・設計料込み、施主支給品は別途)
    ・設計・施工:SHUKENRe
LDの床はオーク材のヘリンボーン張り
LDの床はオーク材をヘリンボーン張りに。「この床が経年変化していくのが楽しみ。手入れをするのが楽しくて、年に1回、自分たちで植物オイルを塗ってメンテナンスしています」(夫)

「庭つきの1階物件」。それがSさん夫妻の譲れない条件でした。手に入れたのは、比較的築年数の浅い中古マンション。にぎやかな商店街があり、都心への交通アクセスも良好です。

「LDKはテラス側が全面窓なので、リビング扉をあけた瞬間、外の光と植物が目に飛び込んでくるんです。この景色と、緑に囲まれたテラスが物件購入の決め手でしたね」(夫)。

 

植栽
公道からの目隠しのために、ビッグサイズの植物を配置。背の高い植物もゆったり置けるのは専用庭ならではのメリット

リノベーション会社を探し始めたのは物件が決まってから。雑誌などを見て、好みのテイストを得意とするリノベーション会社をピックアップし、5社にプラン提案を依頼。予算感がわからなかったという夫妻は、フルリノベ前提で希望をすべて伝えて依頼しました。

「どの会社からも1000万円前後の見積もりが出てきて、最初は正直驚きましたが、相場感をつかむのに役立ちました」と夫。

選んだリノベーション会社は、事例のテイストに統一感があり、自分たちの好みのに仕上げてもらえそう、と感じたといいます。また、自社施工であることも決め手になりました。

 

デッキ
木製のエアコンカバーとウッドデッキは、室内のリノベーション後に、別の会社に依頼して追加工事をしました。「テラスの改修と植栽などを合わせた費用は約70万円となかなか高額でしたが、それだけの価値はあったと日々実感しています」(夫)

玄関や個室、水回りなどは既存を生かし、LDK以外の間取りはほぼ変更していません。収納や建具も既存を活用することで、コストを削減しました。一方、LDKはキッチンの向きを変えたほか、壁をレンガ貼りにしたり、床をヘリンボーン張りにしたり、とこだわりを実現。予算のかけどころにメリハリを利かせながら、理想の空間をかなえました。

 

テラスに囲まれた明るいダイニング
テラスに囲まれた明るいダイニング。壁は夫が仕事でよく訪れるというアメリカ・ボストンの景色をイメージしたレンガ貼りに

「リノベーションは物件という素材との出会いが大事。間取りや内装をリノベで変えるとしても、周辺環境や住戸の位置、眺望など、物件のスペックが希望に合わないと、自分たちが実現したい住まいはかないません。私たちは急がずじっくり探したので、理想的な件に出会えて、イメージどおりの住まいをつくり上げることができたのだと思います」というSさん夫妻。

今日も窓越しにグリーンを眺めながら、穏やかな時間を過ごしています。

 

DKのインテリアはボストンにある野球場をイメージ

DKのインテリア

DKのインテリアはボストンにあるレッドソックスの野球場をイメージ。「背面の壁は塗装仕上げの予定でしたが、プランニング終盤にやっぱりレンガにしたい、と、急遽変更してもらいました」(妻)。

 

ヘリンボーン張りの床

お気に入りのヘリンボーン張りの床。素足でもさらっと気持ちいい!

 

回遊性のあるキッチン

キッチンの壁は「明るすぎない色味にしたい」という妻の希望で、深緑のタイルをチョイス。照明はライティングレールを採用して、料理がおいしく見えるように光を調整しています。

 

パントリー

リビングからもダイニングからもアクセスできる回遊性のあるキッチン。さっと目隠しできるよう、パントリーにはロールスクリーンをつけました。