昨今、全国的にも店舗を増やし、注目されている「ドン・キホーテ」。食料品がとにかく熱いことで、話題になっています。安さだけではないその魅力、おすすめ商品を、スーパーマーケット研究家のスギ・アカツキさんに教えてもらいました。

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ドン・キホーテのプレイべートブランド「情熱価格」。食材が最近大注目なんです
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ドン・キホーテの食材が今、大注目

スーパーマーケット専門家のスギアカツキです。“驚安の殿堂”として知られる総合ディスカウントスーパー「ドン・キホーテ」の食品部門がものすごく進化していることをご存じでしょうか? 経営面でもスーパーマーケットの長崎屋やユニーを買収することで仕入れルートを充実化させ、スーパーマーケットとしての競争力を本気で磨いています。実際、食品コーナーに足を運んでみると、若者が深夜に買い物に行くようなイメージはまったくなく、子どもからお年寄りまでの老若男女の喜びそうなオリジナリティあふれる驚安(激安よりも上を目指している!?)商品がずらりと並んでいるのです。

そこで今回は、スーパーマーケットとしてのドン・キホーテ(通称:ドンキ)に注目。私はこれまでにもテレビや各メディアでドンキのオススメ商品をご紹介しましたが、今回は初出しのオススメ商品! 完売続出の人気商品になっている75円(税込)のどら焼きを例にしながら、ドンキの魅力をリアルにご案内していきたいと思います。

安いだけの時代は終わった。ドン・キホーテの3つの魅力とは?

コロナ禍において、家庭におけるスーパーマーケットの存在感はますます高まっているのではないでしょうか。そのニーズを受けた形でスーパー各社の競争が激しくなっているように感じますが、最初に申し上げたいのは、ただ安いだけの時代は終わっているということ。お買い得であることに加えて、「お客の心を満足させるかどうか?」が重視され、それが業績にもつながるようにもなっていると、私は分析しています。現に売上上位に上がるスーパーのPB(プライベートブランド)は実に多彩。顧客ニーズの先を行くような商品まで続々登場しています。

そんな中、まずはドン・キホーテの魅力を3つにまとめてみることにしました。

(1) PB商品の発想力、企画力に圧倒

柿ピーとナッツ
(左)マスタードマヨ柿ピー 213円/(右)黒胡椒ミックスナッツEX(エクストラ)645円

ドンキは、スーパーで開発するオリジナル商品=プライベートブランド(PB)をあえて「ピープルブランド」という名称に改定。「情熱価格」というブランド名を掲げ、「お客と一緒に作り上げるブランド」というコンセプトで商品づくりをしています。しかもその声は意見だけにとどまらず、「ダメ出し」をキーワードに掲げ、「もっとこうして!」という要望に応える商品を提案しています。例えば、ナッツ。お酒に合うナッツが食べたいというリクエストから生まれた「黒胡椒ナッツ」は看板商品の一つになっています。

(2) パッケージのキャッチコピーがおもしろい

グラノーラ
世界を巡って作ったグラノーラ 861円

情熱価格に共通しているのは、パッケージを読むだけでコンセプトが理解できるストーリーが記載されていること。例えば、グラノーラ。

「担当者が感動したグラノーラを再現! 海外で食べた香ばしく、ザクザク感あるグラノーラをもう一度食べたいその想いで、色々なグラノーラを取り寄せ、試食を重ね完成」と長々書かれていますが、これは食品のこだわりを伝える上で功を奏する手法だと言われています。

(3) ホテル・レストラン級のこだわり品もそろっている

ウィンナー
業務用ウインナー 861円

上述のように、ドンキは他店ではありえないようなぶっ飛んだ商品開発をするにも関わらず、地に足ついたおいしい商品もしっかりラインナップされています。例えば、ウィンナー。通常のあらびきウインナーと比較すると、サイズが大ぶり。食べてみるとプリっとジューシーな食感や濃厚な旨味に感動してしまうおいしさなんです。年間2千万本売れる定番人気アイテムと聞くと驚いてしまう方も少なくないでしょう。