イロハモミジ:和の家にも洋の家にもおすすめ
すべての画像を見る(全37枚)この事例は、密集した住宅街に建つ「元長屋」のフルリノベーションです。
これは、リノベーション前の様子。リフォーム番組からの依頼で始まった計画です。6軒長屋が切り離され、中央部だったこの家だけが残っていました。
両脇にマンションが建って日は当たらず。築74年が経過し、雨漏りもひどくなっていました。
雨漏りは屋根を架けかえて、暗さは減築して光庭を設けるという方法で解決。そして、3畳ほどの光庭には、葉が小振りなイロハモミジを植えました。
マンションの谷間にある、厳しい環境ですが元気に育っています。
小さな葉が揺れると、目で風を感じることができます。
光庭をはさみ、離れのような和室からも楽しむことができ、2倍の価値が生まれているのです。
枝がしなやかで、葉が小振りなイロハモミジは見た目以上に強い木です。紅葉も素晴らしいですが、春先新緑はとくに鮮やか。和の家にも洋の家にもおすすめです。
注意点はモミジ全般にいえることですが、木が甘いので虫がつきやすいということを知っておくとよいでしょう。
特別編:ヤマボウシ+αで、雑木林のように楽しむ
シンボルツリーといえば1本立ちをイメージしますが、雑木林のような庭も趣きがあります。
庭木が一帯となって、近隣から目線をゆるやかにふさいでくれる役割を。
郊外型の住宅は敷地が大きい場合が多いので、近隣の目線をどうするかという課題があります。
シンボルツリーとしては、中央の株立ちのヤマボウシですが、周辺にハイノキ、ソヨゴ、エゴノキ、ヤマモミジなど植え、多種多様な木々が楽しめる庭になりました。
庭の端には砂場兼家庭菜園もあります。トマトなど、比較的に気軽に育てられる野菜を育てています。見る楽しみと食べる楽しみがある庭です。
先ほど常緑のヤマボウシを紹介しましたが、葉の色を変え、落葉する種類のヤマボウシの姿も、風情があるものです。