●自分軸で生きることにした

失ったものを数えるより、残っているもの、増やせるものを数えたほうがいい。少しでもポジティブを心がけてみると、明るいことは日常のそこかしこに転がっていました。

たとえば、見たいテレビを奪いあいせずに見られること。365日、自分の食べたいものを食べられること。冷暖房の温度を、自分のいちばん心地よい温度に設定できること。

「そうだよね、これはおひとりさまの特権だよね」と思いつつ、「夫がいるときはできなかったこと」もするようになりました。

小さなソファを置いてみたり、ちょっとぜいたくな調味料を選んだり。

ベッド
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夫はソファを置きたくない派だったけれど、置いてみたらやっぱり快適。だらだら寝転がってくつろいでます。

調味料

ひとりになって食費が激減したので、基本調味料はグレードアップ。倹約家の夫は「ぜいたくだなぁ」というかもしれないけど、このくらい許してもらいましょう。

おひとりさまになって意識する「自分軸」は、寂しくも楽しく、気楽なものです。先のことはわからないけれど、暮らしも考え方もシンプルに、正直に生きていくことがこれからの大きな目標になりました。

●絶望の隣にいる希望を探すことにした

ふとしたときに見つけたこの詩は、アンパンマンの作者のやなせたかしさんが書かれたものです。

絶望のとなりに

だれかがそっと腰かけた

絶望はとなりの人に聞いた

「あなたはいったいだれですか」

となりの人はほほえんだ

「私の名前は希望です」

やなせたかし『絶望のとなり』より。

挫折と喪失の連続でありながら、夢と希望を失わなかったやなせさんの言葉が、私にはとても身に染みます。

いいことしかない人生はないように、悪いことしかない人生もない。どんなことも表裏一体。ものの見方が変われば、なにかが変わります

死別のおひとりさまは精神的にしんどいことも多いけれど、そこから得るものもきっとあるはず。そんなことを感じながらの3年目、ゆっくり希望を見つけていきたいと思います。

 

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