寝室では、布団の収納とクローゼットの機能がポイントに
次は個室の収納です。従来の住まいでは寝室には押入れがありました。今はあまり見かけなくなりましたが、やはり、収納力のある押入れのような収納があると便利です。
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上の写真は畳敷の寝室です。左写真の左側の引戸を開けると押入れのような納戸があります。納戸の中には押入れのように奥行のある中棚があり、ふとんを収納しておくことができます(上写真右側)。
ここには、天井付近にハンガーパイプを渡しているので、洋服をかけておくクローゼットとしても使えます。いくつかの役割を1か所にまとめることで、省スペースながら、収納力のある納戸ができました。
もうひとつ、寝室の事例をご紹介します。収納の一部が、まるで床から浮いているようにデザインしています。
ロールスクリーンで目隠しをした収納部分は、クローゼットになっています。床から浮かせているのは、クローゼットの下の板張り部分に、たたんだ布団を収めるスペースを確保するため。
洋服をしまうクローゼットと、布団をしまう押入れ。両者の使いやすさを考えると、奥行をうまく使う必要があります。結果、このように別々に収納する方法になりました。
収納するものに合わせて奥行を変える、というちょっとした工夫で、省スペースでも、しっかりと収納できるように。
最後におまけをひとつ。この寝室の床下には、コンセントが収納されています。「コンセントを目立たせたくない」と要望した住まい手に応えたもの。フタで隠せるようになっています。これなら、フタのくぼみから出る、電源コードしか見えません。生活空間の中では、配線の収納も案外気になるポイントです。
今回ご紹介した事例は、すべてがつくりつけの収納です。注文住宅の場合は、あらかじめ計画段階で要望を伝えることができると、使い勝手のよい、快適ですっきりとした収納計画を実現できます。
片づく住まいには、適切な場所に適切な収納が欠かせません。ぜひ参考にしていただけるとうれしいです。