ドライフラワーを飾る家、増えています
すべての画像を見る(全16枚)遼河 ドライフラワーって生花のように主張しないけど、じつはななやかでおしゃれですよね。先ほど体験でつくらせてもらったスワッグも、すごくすてき。家に飾ります。『突撃!隣のスゴイ家』で伺うお宅でもドライフラワーやスワッグを飾っている方、けっこう多いです。
千葉 ここ数年、増えていますね。以前は花屋さんでドライフラワーって、タブーだったんです。売れていないお店というイメージを持たれてしまいますから。ドライフラワーを染めるなどして、切り花と同じくらいはなやかさが出せるようになってきたのは、ここ10年くらいかな。私はもともと生花店で働いていたので、生花の生産者から直接仕入れて自分でドライにする場合もありますが、ドライフラワーの種類も仕入先もすごく増えたので、よく使うものなどは卸屋さんから仕入れています。
遼河 ドライフラワーの魅力ってどんなところですか?
千葉 生花には生花のよさがありますが、ドライフラワーはヴィンテージ感とか、かわいいだけじゃないカッコよさもありますよね。生花店に入るのは恥ずかしいという男性も手に取りやすいし。実際、ひとりで買いに来る男性も多いんです。
ドライフラワーにするには風通しのよさがポイント
遼河 宝塚を退団するときには、好きな花でつくった大きな花束を持って、袴姿(はかま)で大階段を下りるんです。私が選んだのはカサブランカと胡蝶蘭(こちょうらん)。できればドライフラワーにして残したかったけど、やり方がわからなくてすごく残念な思いをしました。
千葉 どちらもゴージャスな花ですが、じつはどちらもドライフラワーには向いていなくて、乾燥させると茶色になってしまうんです。生花の花束にはドライフラワーに向く花と向かない花が混在しているので、そのままドライにしても美しく仕上りません。ドライにしやすいものだけで花束をつくってもらうか、花束の中からドライに向く花だけを選ぶと長く楽しめます。家でドライフラワーをつくるコツは、とにかく風通しをよくすること。密集していると水分がきれいに放出されずカビの原因になるので、小分けにして乾かしましょう。初心者がトライしやすいのはミモザやユーカリなど。梅雨の時季をまたがないようにスタートすることがポイントです。それと、冬は加湿器のそばには置かないようにしてください。
レトロな雰囲気のおしゃれとも相性抜群
遼河 結婚の記念にもらったブーケも、残しておけばよかったなって思います。スイートピーが入っていて、すごくかわいかったんです。ドライフラワーって、思い出を残せるのが魅力ですよね。
千葉 ここ数年、結婚式のブーケをドライフラワーでつくる人も増えています。前撮りで使ったものを本番でも使えますし、式のあとは家に飾れるので、長く楽しめるんです。もうひとつはドレスのトレンドが、真っ白ではなくちょっとヴィンテージ感のあるものに変わってきていることも人気の要因だと思います。
遼河 クラシカルなおしゃれがはやっていて、ウエディングドレスも「くすみカラー」が人気ですよね。だから、ドライフラワーがピッタリなんですね。
千葉 式場もレトロな雰囲気だったり、古民家レストランなんかも人気なので、そういう場所にもなじみやすいです。
遼河 髪飾りもかわいい。洋服でもいいし、着物もレトロっぽいものがはやっているから、ドライフラワーの髪飾りを着けたらすごくおしゃれですね。
千葉 先ほどつくっていただいたスワッグにミモザを入れたことで春らしくなったように、ドライフラワーで季節感も楽しめるんです。また、たとえば、3月ならホワイトデーとか送別会などで贈るのもいいですね。
遼河 ホワイトデーの贈り物にドライフラワーが添えられていたら、すごくうれしい! そんな男性は絶対モテますね。
大好きな仕事なので、年を重ねても続けていきたい
千葉 私はドライフラワーと雑貨を組み合わせるのが得意で、ガラスのボトルやバードケージなどを使って生活に取り入れやすくしていますので、インテリアとして気軽に楽しんでほしいです。
遼河 もし家を建てるなら、玄関に大きなドライフラワーのオブジェを飾りたいなと思いました。千葉さんのご自宅にも飾られているんですか?
千葉 じつは、ないんです(笑)。ネコを2匹飼っているので手が届くところには置けないし、家にいるときはオフにしたいのであまり飾りたくないのかな。でも、仕事が趣味みたいな感じなので、家でも仕事のことはずっと考えていますね。
遼河 私も好きなことが仕事になってしまったから、仕事なのか趣味なのかわからない状態でずっといる感じ。
千葉 そうなんです。仕事と同じくらいの熱量でやりたいものがほかになくて。起きているときはなにかしら仕事のことを考えてしまうので、休日は睡眠を大事にしています。かといって店舗を増やすなどの野望はなくて、長く続けられればいいなって。「あの店、すっごいばあちゃんがやってるな」って言われるくらいまで頑張りたいです(笑)。