●人づき合いは深入りせずに。つかず離れずがちょうどいい

「子どものときは挨拶もできないくらい内気でした。今でも、人見知りだと思います。人の輪の中で話題を振ることができず、聞き役が多いですね。でも、人のことは大好きなんです」

習い事をいろいろしているからお友達は多いほうだし、みんなとのおしゃべりも楽しい。ただ、いつでも一緒にいるというよりは、その場を解散して家に帰ったら、またひとりの時間です。

深入りはしすぎず、つかず離れずの関係が多良さんにとってはちょうどいいようです。「子どもたちとの関係もつかず離れず。困ったときは助け合おうとは言っていますが、必要以上に寄りかかったりしません。子育てをしているときも『子どもたちの足を引っ張らないように』と思っていました」

家でのひとりの時間、お友達や家族の時間。両方あることが、多良さんにとってちょうどいいようです。
家でのひとりの時間、お友達や家族の時間。両方あることが、多良さんにとってちょうどいいようです
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そんな多良さんの人づき合いのモットーは、「自分以外はみな先生」。人の話を聞くのが好きなので、いろいろな人に知らないことを教えてもらえるのは、とても楽しいし、生活に役立っているそう。今は、自分より年下の人とつき合うことが多いのですが、年齢は関係ありません。YouTubeを一緒につくっている孫も、70歳以上歳が離れていますが、やっぱり先生です。YouTubeのこと、最近の流行のことなど、知らないことをたくさん教えてくれるからです。

「なかには、意地悪なことを言ってくる人もいます。でも、こういうふうに言うと人は嫌な気持ちになるんだなと教えてくれていると思えば、やっぱり先生ですね」。

87歳の多良美智子さんの毎日、いかがでしたか? 詳しく知りたい方は、『87歳、古い団地で愉しむ ひとりの暮らし』(すばる舎)をご覧ください。

87歳、古い団地で愉しむ ひとりの暮らし

87歳の今も、50年以上住む古い団地で、ひとり暮らしを続ける美智子さん。「今が一番幸せです」と言いきる美智子さんの、生き方の秘訣を大公開。希望に満ちた「ひとり老後」指南

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