国際肥満学会において、肥満の人の7割が当てはまると発表された“モナリザ症候群”。肥満とモナリザにどんな関係が?
医師で医療ジャーナリストの森田豊さんに伺ってみました。
肥満の人の7割が悩まされている!モナリザ症候群から抜け出す方法
「モナリザ症候群とは簡単に言えば、交感神経の働きが衰えて脂肪燃焼効率が悪化し、太りやすくなっている状態のこと。ちなみに、ネーミングの由来は『肥満者の大多数は交感神経の働きが衰えている』という意味の英文の頭文字を取ったもの。ダ・ヴィンチの絵画であるモナリザとは関係ありません」
下記のチェックリストに引っかかった人は早めの対策が必要です。
●モナリザ症候群チェックリスト
※5つ以上当てはまったら要注意!!
・食べすぎていないのに太る
・目覚めが悪い
・朝食は食べない
・運動はほとんどしない
・家でゴロゴロするのが好き
・日中は座りっぱなし
・お風呂はシャワーだけ
・ずっとスマホをいじっている
・睡眠時間が6時間以下
・深夜1時以降に寝ることが多い
●モナリザ症候群から抜け出すには…
「モナリザ症候群から抜け出すには、ひと言でいうとメリハリのある生活をすることが大事です。昼はアクティブに動いて体と脳を活性化させ、夜はしっかり睡眠をとるなど、オンオフのきり替えを」と森田さん。
そのためには、やはり質の高い睡眠をとることが重要に。
「スマートフォンは現代人の睡眠を妨げがちなので、寝る2時間前はスマホを見ない方がいいでしょう。ベットから遠いところに置くとか、寝室に持ち込まないとか工夫してみましょう」
起床後に軽い運動をするのも効果的です。
「朝のアクセルになればいいので、激しい運動をする必要はありません。軽くストレッチをするとか、散歩をするとか、お勤めしている人なら一駅分歩くなどを心がけて」
マンションに住んでいる人なら、エレベーターを使わず階段を使うようにするだけでも十分。
「運動以外にも、洗顔や歯みがきも交感神経のスイッチをオンしてくれます。洗顔は水で、歯みがきは5分くらいブラッシングをすれば、しっかり目が覚めるはずです」
●モナリザ症候群から抜け出すためのポイント
・昼は仕事や家事などでしっかり動き、夜は十分な睡眠を取るといったメリハリのある生活をする
・睡眠の質を高めるために、夜は就寝2時間前にはスマホをやめて体を休める
・朝は冷水洗顔やひと駅分歩くことで体をシャンと目覚めさせる
自律神経の乱れは比較的短期間で改善可能。ぜひお試しを!