味覚や嗅覚がなくなる、頭痛が消えないなどの後遺症が叫ばれる新型コロナウイルス。その後遺症のひとつに「抜け毛」があるのをご存じでしたか? 今回は、実際にコロナ抜け毛の経験したAさんの声に加えて、抜け毛に関する専門家にその対処法を伺いました。

悩む女性
コロナ抜け毛の実態とは…?(※画像はイメージです)
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突然髪が抜ける「コロナ抜け毛」体験談

じつは、国立国際医療研究センターが実施したコロナ後遺症についての調査によれば、「患者の約4人に1人が脱毛症を発症」、「コロナの症状を発症後、約2か月後に脱毛症が顕在化している」と発表されています。また、無症状の感染者でも「髪を洗う際に抜け毛が多くなった」と後遺症を実感する人が増えているのだとか。

●コロナ感染後、半分近くの髪の毛がごっそり抜けてしまう恐怖

では、この「コロナ抜け毛」の症状とはいったいどのようなものなのでしょうか? 今回お話を聞いたのは、今年7月上旬に新型コロナウイルスに感染した20代後半のAさん

「もともとは髪の毛が多いほうで、毛髪についての悩みはとくに抱えていなかったんです。それが、あんなことになるなんて思いませんでした…」

と語ったAさんは、発症当初1~2日の微熱と鼻づまりがある程度でしたが、近所のクリニックでPCR検査を受けてみたところ陽性だと判明。その後、2週間の自宅療養をされました。

ブラシについた抜け毛
(※画像はイメージです)

「病気からも回復し、普段の日常生活を取り戻していたのですが、お風呂での洗髪時や髪の毛を乾かすときに、通常では考えられないほど毛が抜けるという状況が約2か月続いていたんですよね…。前髪も目に見えて薄くなり、気づけば全体の半分ほど毛が抜けてしまった印象でした。『このまま、髪の毛が全部なくなっちゃったらどうしよう…』と心底不安で。原因がわからないので、とりあえず帽子などをかぶって、人目を避けていました」

●「コロナのせいかも」と思っても、他人に言えないストレスも

あまりの急速な抜け毛を目の当たりにし、「もしかして、コロナの後遺症では…?」と思ったというAさん。しかし、自身の感染をあまり多くの人には伝えていなかったこともあり、他人には相談できずに、強いストレスを感じたそうです。

その後、コロナ抜け毛相談窓口の存在を知り、10月末頃から病院へ通院するようになったのだとか。

女性の頭皮
(画像提供/クレアージュ東京 エイジングケアクリニック)

「現在塗り薬を使用しています。一時は生え際が薄くなりすぎて心配でしたが、1か月くらいで短い毛が分け目から生えてきました。まだ以前ほどの毛量には戻っていませんが、全体の3分の2くらいほどには回復しています」