7年前、32歳で腎臓がんを経験したお笑いコンビ・はんにゃの川島章良さん。結婚直前の発覚にもかかわらず、前向きに乗り越えられたのは、夫婦の絆があったからこそ。おふたりならではの闘病生活について語っていただきました。

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お笑い芸人のはんにゃ川島さんは、がんサバイバー。がん発覚から入院までの当時のことを、妻の菜月さんと対談していただきました。

川島さんと菜月さんの対談
川島さんと菜月さんの対談
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●プロポーズ旅行中のがん告知に衝撃

川島さん「僕の腎臓がんが発覚したのは、今から7年前。ちょうどなっちゃん(菜月さん)にプロポーズしようと、2人で温泉旅館に泊まった日だったんだよね。なっちゃんがお風呂から戻ったらサプライズでプレゼントを渡そうと思って部屋で待機していたら、病院の先生から携帯に連絡が来て」

菜月さん「部屋に戻ったら、暗い表情をしていて…。『なにがあったの?』と聞いたら、『がんの疑いがある』って」

川島さん「なっちゃんのおなかには子どももいたのに、結婚もしない方がいいかも…と思いつめてしまって。でもなっちゃんが泣いたりせずに『見つかってよかったね』と言ってくれたから救われた。健康診断を受けたのは子どもができたのがきっかけだったから、『この子のおかげだね』って話して」

菜月さん「祖母もがん患者だったから、私は『手術と治療を受ければ治る病気』だと思ってたんだよね。だからあまり悲観的にならなかったんだと思う」

●人生でいちばん笑った楽しい入院生活

夫婦2人が歩いている

川島さん「発覚から手術までの2か月も『ほかの場所に転移していたらどうしよう…?』とじつは不安だった。でもなっちゃんがいつもどおりに接してくれたから、そこまで暗い気持ちにはならなかった。なっちゃんは夜中にひとりでしくしく泣いてる…みたいなこともなかったし(笑)」

菜月さん「グーグー寝てたよね(笑)」

川島さん「手術当日は不安で、なかなか手術室に行けなかったのを覚えてるな」

菜月さん「『行きたくない~!』って駄々こねてたから、背中をぽんぽんして、『もう行きな!』って言って。あのときに『私が強くならなきゃ』と決意したんだよね」

川島さん「幸いなことに、開腹してみたら転移もなく。入院中は毎日なっちゃんがお見舞いに来てくれたんだよね。もう妊娠5か月でおなかも大きかったのに…」

菜月さん「毎日、朝9時から21時まで病室にいて、帰りはスーパーに寄って、入院着を洗って。私、よくがんばったなぁ…。好きだったんだろうね、当時は(笑)」

川島さん「当時って!(笑)。でも、毎日お弁当を持ってきてれくたのはすごくうれしかった。俺の好物の明太子パスタとかフルーツポンチとか…。それまで食べたもののなかでいちばんおいしかったな」

菜月さん「よく『つき添い、大変だったでしょ?』って聞かれるけど、私はめちゃくちゃ楽しかった。それまで彼はずっと仕事が忙しくて、休みも月に2日程度。だから毎日一緒にいられるのがうれしくて。入院中って退屈だから、私がなにを言っても笑ってくれるんだよね(笑)」

川島さん「人生でいちばん笑ったかも」

対談中も笑いがたえない2人の姿に、がん闘病もこうして乗り越えたのだなと感じました。
発売中のESSE2月号では、病気の家族を支えるために大切なことや、2人のヒストリーが載っています。

また、川島さんが夫婦二人三脚でがんを乗り越えた話をまとめた書籍、『はんにゃ川島のお笑いがんサバイバー』の発売が決定! ぜひ楽しみにお待ちください。