祖母から築38年の団地を譲り受けた増田さん。当初思っていたよりも、設備や配管の老朽化が進んでいたため、リノベーションしてから移り住むことにしました。できあがったのは、お気に入りの無印良品の家具がなじむスッキリとシンプルな空間。管理規約上、交換ができないサッシは、既存の上からインナーサッシをかぶせ、断熱性と遮音性をアップしています。
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無印良品の家具がなじむシンプルな内装
リノベーションの際、いちばんに増田さんが希望したのは、古くなった住まいの性能を向上させること。そして、以前から愛用していた無印良品の家具がマッチする、シンプルな空間をつくることでした。
キッチンは、水回りの位置が移動できないという制約があったため、配置を工夫。黒のタイル調の床で空間をゆるやかに分けています。背面のカウンター収納は、収納するものに合わせて造作し、家具のテイストに合わせてクロスや建具の色を選びました。
ステンレス製のキッチンに合わせて、ブルーグレーのアクセントタイルを壁面に貼り、スタイリッシュな雰囲気に。
キッチンの背面にはカウンター収納を造作。両面にある収納は容量たっぷりで、作業台としてもカウンターテーブルとしても使うことができます。
この住まいのデータ
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▼家族構成
本人40代 -
老朽化が進んでいた設備や配管をアップデートし、長く暮らせる住まいにしたかったから -
専有面積/70.52㎡ 工事費/1200万円(税・設計料込み)
窓は二重サッシにして断熱性と遮音性も向上
LDKは既存の洋室を取り払ってひと続きの空間に。また間仕切りには引き戸を多用するなど、空間を有効活用する工夫を凝らしました。
床は防音性を高めてバリアフリーに。マンションの管理規約上、交換ができないサッシは、既存の上からインナーサッシをかぶせる工法で、断熱性と遮音性を高めました。上階ならではのすきま風や、外からの音も解消。静かな日常のひとときを送ることができます。
気になっていた梁は、飾り棚を取りつけて、好きなものを飾れるスペースに。棚の下が暗くならないように、棚板にはダウンライトを設置しました。
ゆったりとくつろげるLDKには、室内の雰囲気に合わせてグリーンや小物などを飾り、インテリアも楽しんでいます。
既存の和室は、寝室兼ワークスペースに。もともとあった腰壁をそのまま生かし「ふかし壁(壁の仕上げ面を前に出すこと)」にしてエアコンの配管が隠せるようにしました。
ゲストルームはクローゼットと造作棚で収納量を確保。
玄関正面には可動棚を設置し、靴をたっぷり収納できるように。圧迫感をできるだけなくし、窓からの採光と収納力を両立させています。