●2.お金が残る
すべての画像を見る(全6枚)楽しい老後を送るのに、どうしてもクリアしなければならないのは、お金の問題です。老後は、現役時代のような高い給料は見込めないので、節約をしたいところです。この点でも、ミニマルライフが役立ちます。
ミニマルライフが板についてくると、余計な買い物をしなくなるので、大幅に節約できます。ものをどんどん買って消費する生活を続けていると、人ひとりが暮らすのに必要なものは、私たちが思っているよりずっと少ない、ということに気づくことができません。
すべてが大事で、買わなければならないもの、消費しなければならないもののように思えます。しかし、必要なものだけを持つ生活を試みると、大事だと思っていたものは、べつになくてもよかった、と気づきます。
私も若いころは、たくさん服を持っていました。数を数えたことはありませんが、洋服ダンスひとつにはおさまらず、ファンシーケースやベッド下専用の収納ボックス、母の部屋にある押入れにもしまっていました。
どれも着るつもりで買いましたが、その多くがたんすの肥やしと化しました。それなのに、季節が変わるとまた新しい服を買っていたのです。
ミニマリストになって、ワードローブを20着未満にしたら、これで充分暮らせることに気づきました。私は、ずっと家で仕事をしていたため、会社勤めや、接客の仕事をしている人は、もっと服がいるかもしれません。
しかし、60代以降は通常、もうバリバリとは働かないので、そんなに服はいりませんよね? 若い頃のような消費生活を続けていると、そのことに気づかないのです。
ミニマルライフを目指すと、「ああ、こんなにいらない」と気づき、消費する量がぐんと減り、ものに使うお金も少なくなります。
手持ちのものが減ると、買い換える分も減るし、管理に使うお金も減ります。
さらに、必要なものについて考える習慣がつくので、本当にいるものや、体験にお金を使うようになります。すると、浪費が減り、買い物の満足度があがるのです。