2階のDKでは、家族みんなで緑と食事を楽しめます
すべての画像を見る(全16枚)外階段を上って2階の玄関から入ると、家族が集うダイニングキッチンが広がっています。
緑や空を眺めながら料理や食事が楽しめる、気持ちのいい空間です。
吹き抜けによってDKとつながる1階には、高い天井が印象的なリビングと母の個室を配置。窓の外は2階よりも樹木が生い茂り、森の中にいるような雰囲気に包まれます。
室内を見渡すと、庭と同じように柱、梁、筋交いなど縦・横・斜めの線が交錯していることに気づきます。構造材だけでなく、配管や配線などもすべて露出。ガルバリウム鋼板の壁やスチールパイプの手すりなども使われていて、内と外の素材も交じり合っています。
「家の中は家具や本、雑貨などさまざまなものがあふれ出し、庭もさまざまな樹木がせめぎ合って、密度が濃くて騒がしい」と笑う山田さん。
「一見大胆なんだけど、内と外がいい具合に調和して、心地よい空間になっているのが印象的ですね」(田中さん)。
地面から90㎝下がった半地下空間に、玄関と父の個室を配置
さらに階段を下りると、父の個室や水回り、家族用玄関などが配された地階に。
地面より90㎝下がった半地下になっているため、「緑の見え具合が1・2階とは違っておもしろい。地面が近いと、落ち着いた雰囲気が楽しめていいですね~」と田中さん。
「最初に模型を見せられたときは、こんな家にはとても住めないと思いましたが、これがじつに快適」と父。半地下の空間を楽しんでいる様子です。
屋根裏部屋のような雰囲気が楽しい、寝室の先にはテラスが!
DKから階段を半階上がった先にある寝室。ガルバリウム鋼板の壁やスチールパイプの手すりなどを取り入れているので、屋外のような雰囲気も。
寝室は斜めの天井が屋根裏部屋感を演出。
寝室から出られるテラスでくつろぐ田中さん。「イスに座って本を読んだり、ヨガマットを敷いてのんびり過ごしたり」という夫のお気に入りスペースだそう。
断面図と間取り図
変形の敷地の下半分に庭、上半分に建物を配置。建物は4層構造で、メインの玄関がある2階にはDKがあり、階段を半階上がると夫妻の寝室、階段を下りた1階にはリビングと母の書斎寝室が配されています。その下の半地下には父の個室と洗面・浴室、家族用玄関などを設置。
取材協力:山田紗子建築設計事務所
※情報は「住まいの設計2021年12月号」取材時のものです