家に興味を持ち始めたのは今のアトリエのリノベから

東大生時代の大宮さん
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その後、一浪して東京大学薬学部に入学。写真は東大生時代の大宮さん。初めてのひとり暮らしがスタートしました。当時の住まいはユニットバス、オートロックなしのワンルーム。

「悲惨でしたね。狭かったし、壁が薄くて隣の人の声も聞こえるし。階段も人が歩くたびにかんかん音がするような物件でした」

就職を機に一度実家に戻りますが、独立のタイミングでまたひとり暮らしを再開。そして、15年ほど前に、現在のアトリエを構えました。

「家に興味を持ち始めたのは今のアトリエから。じつはここ、賃貸なんですけど、大家さんを説得してリノベしました。泣きわめかれましたが(笑)」

リノベーションの依頼先は、大宮さんの友人であり、東京・千駄ケ谷にあるインテリアショップ「プレイマウンテン」などを運営するランドスケーププロダクツ代表の中原慎一郎さん。もともと障子で仕切られていた部分に壁をつくり、その壁に本棚を埋め込むような形で造作。大宮さんの著書を収める空間に生まれ変わりました。ヴィンテージの棚や椅子、テーブル、照明などもすべて中原さんセレクト。

「イスもなんてことないように見えますけど、高いんですよ。でも、中原さんが選んでくれたんだからしょうがないって(笑)」

お気に入り&こだわりの雑貨たち

レースのカーテンは、パリの蚤の市で購入したヴィンテージ

レースのカーテンは、パリの蚤(のみ)の市で購入したヴィンテージ。「あえて乙女チックなブリブリしたものが欲しかったんです」。

 

窓辺に並べられた天然石

窓辺に並べられた天然石。石好きな大宮さんのコレクションの一部。

 

空間に彩りを添える季節の花々

空間に彩りを添える季節の花々。自然を感じられる観葉植物や花は、大宮さんにとって欠かせないアイテム。

 

植物に囲まれた仕事スペース

仕事スペースのそこかしこに置かれた、大小さまざまな観葉植物たち

仕事スペースのそこかしこに置かれた、大小さまざまな観葉植物たち。窓から差し込む明るい光と相まって、開放的で気持ちのいい空間に。

 

飾る雑貨は厳選

打ち合わせや動画の撮影場所としても使っているので、飾る雑貨は厳選してすっきりと。

 

小窓から光が差し込む明るいキッチン

キッチンに窓があることが、大宮さんにとって譲れないポイントのひとつ

キッチンに窓があることが、大宮さんにとって譲れないポイントのひとつ。白を基調にまとめたすがすがしい空間に。

 

「ランドスケープ プロダクツ」中原さんのセンスが光るディティール

木のアイコンは、シールではなく、型をつくってスプレーで吹き付けたペイント

木のアイコンは、シールではなく、型をつくってスプレーで吹きつけたペイント! それぞれ微妙に濃淡が違うところに遊び心が感じられます。

 

大宮さんの著書がずらりと並べられた本棚も中原さん作

大宮さんの著書がずらりと並べられた本棚も中原さん作。

 

シンプルでナチュラルな空間だからこそ生まれる発想

ドラマや演劇の脚本を手がけたり、アーティストのツアー映像をつくったり、歌詞を書いたり…。すべての創作活動をこのアトリエで行ってきました。

「個性の強いインパクトのある空間だったら、いろいろな発想が出てこなかったと思うんです。シンプルでナチュラルに仕上げてもらったから、さまざまな作品が生まれ、15年にわたり飽きることなく愛せたというか」

リノベの際、自然の中にいるような空間にしたいと中原さんに伝え、床は無垢材、家具もすべて木製のものでそろえてもらったそう。塩を含ませた雑巾で床を水ふきして浄化するなど、とても大切に使い続けています。

「気の流れがいいみたいで、すごく植物が育つんです。うれしいけど、少し邪魔になってきてます(笑)」