40代になると、ぎゅうぎゅうのクローゼットを前に「着る服がない」と感じる方が多いかと思います。
ライフオーガナイザー、クローゼットオーガナイザーの鈴木裕子さんにコツを教わって、毎朝あけるのが楽しくなるようなクローゼットをつくってみませんか?
40代のあなたへ。お気に入りの服だけが並ぶクローゼットは、あけるのが楽しい!
クローゼットの中には服がいっぱいあるのに、なぜか「今」着たい服が見つからない…。それはなぜなのでしょうか?
それは、
・体型や肌質の変化
・洋服の好みの変化
・子育ての忙しさがひと段落ついたライフスタイルの変化
これらが一気に押し寄せてきて、クローゼットの中はなんだかしっくりこないアイテムばかりになっているから。
コーディネートが決まらないと、一日憂鬱な気分になってしまいますよね。
そこで、思いきってクローゼット全体を整理してみませんか。
きっとその作業自体も楽しくなってくるはずです。
●クローゼット整理の前に、これからの「なりたい自分」を明確に
クローゼットの整理を始める前にやるべきことがあります。それは、「なりたい自分」を明確にすること。
・生き方やファッションが憧れの人
・仕事場で自分が求められるイメージ
・5年後10年後に着たいスタイル
こういったテーマを深く掘り下げ、浮かんだキーワードを書き出したり、雑誌から好きなコーディネートをスクラップすることで、目指す方向が見えてきます。
これまでは子どもとのお出かけに合わせてラフなスタイルが多かった方も、これからは「なりたい自分」に焦点を合わせていいんです!
なりたい理想像がわかったところで、次は必要なアイテムを選び出す作業に入ります。
クローゼット整理の順序。「人前で着られない服」を取っておく理由はありません!
クローゼットの中のアイテムは全部出して、自分が持っているものの量を把握します。
「すべてを出していたら何日かかるかわからない!」という方は、物量が少なく判断のしやすい靴下や下着から始めるとやりやすいですよ。
・古くなって人前で履くのは恥ずかしいもの
・履き心地が好きではないもの
・デザインや柄が流行遅れのもの
これらは迷わず捨ててOK!
次に洋服を見ていきます。
トップス、ボトムス、ワンピース、アウターとアイテム別に全部出します。
全部出すことで、「私は顔が明るく見えるオフホワイトのトップスが多いな」「時間がない朝にすぐコーディネートが決まるワンピースが1枚しかないな」と、今の自分の傾向がわかります。
そして、一つ一つ手にとって要不要の判断をしていくのですが、迷ったときは最初に考えた「なりたい自分」を思い出して、その理想に値するかどうか判断してくださいね。
似合うと思って買ったけれど今の自分がなりたい理想像と合っていない服、数年前に流行ったけれど自信を持って今は着こなせない服、それらはもう手放してもいい服ですよね!
それでも、「もったいなくて手放せないな」という方は、以下の4つのポイントをチェックしてみてください!
●似合わないけどまだまだ着られる状態のよい服
人気のあるブランドや流行に左右されないデザインのアイテムなら、買取可能だったり、メルカリで売れたりも。
そのやりとりが面倒でなければ、少しでも早いうちに売って、新しいアイテム購入の資金に!
●やせたら着たい服
ウエストがきつくて「今」は履けないジーンズ。1年後にやせていたら入るかもしれませんが、そのときにはトレンドが変わってしまったり、細かなディテールを野暮ったく感じる可能性も。
やせてからジーンズを履きたいなら、新調する方がずっと気分よくおしゃれを楽しめるはず!
●もう着ないけれど思い出のある服
両親にプレゼントしてもらった思い出深いスーツや、ボーナスで奮発して買った憧れブランドのバッグ。
今は着る機会もないけど手元に残して置きたい、そんなアイテムは「思い出BOX」を用意して、クローゼット以外の場所で保管するといいですね。
クローゼットの中は今の自分に必要なものだけに!
●それでもなかなか判断が難しい服
手放すと後悔しそうなアイテムは「保留BOX」を用意して、クローゼットのアイテムとは別にしておきます。
ワンシーズン保管してみて、やはり必要だったならクローゼットに戻し、必要でなかったものは潔く手放します!
いかがでしょうか、クローゼットに残すアイテムが決まりましたね。
クローゼットへのしまい方。アイテム別・色別に分け、ハンガーはそろえて
いよいよ、クローゼットに自分に必要なアイテムを収めていきます。
忙しい方、片づけが苦手だと思う方ほど、持っているアイテムを「見える化」することが大事です。
●アイテム別、色別に分ける
服を収納するときは、アイテム別・色別でグルーピングしておくと管理しやすいです。
グルーピングされていれば、コーディネートを考えるときに目的のアイテムを探しやすいですし、洗濯後にクローゼットに戻すときも定位置に戻せます。
このとき、オンシーズンのアイテムは引き出しではなく、できるだけハンガー掛けにします。クローゼットをあけたときに目に入らないアイテムは、ないのも同然です。
●ハンガーの種類をそろえる
ハンガーがそろっていると見た目がよく、またクローゼットに並んだときに肩の位置がそろうので埋もれるアイテムがなくなり、見渡しやすくなります。
厚みがなく、自分の肩幅のサイズに合うハンガーがベスト。厚みのあるハンガーはそれだけでクローゼットが狭くなってしまいます。
●ハンガーは定数管理する
ハンガーは自分が把握できる数量だけにします。洋服を買いたすたびにハンガーも買いたしていたら、あっという間にクローゼットはぎゅうぎゅうに。
1つ新しいアイテムを購入したら、1つ手放すことを意識してみてください。
また、ライフスタイルによって、人それぞれの適量は変わってきます。「クローゼットをひと目で見渡せて把握でき、活用できるか」が目安です。
●引き出しの中は立てる
スペースの関係上、引き出しにしまうのならオンシーズンのアイテムは重ねるのではなく、「立てる」収納一択です。
その際、引き出しもアイテム別・色別に収納することで、出し入れしやすく、どんな色が自分にたりないのか買いたすアイテムがわかります。
●デイリーに使うバッグも並べる
よく使う出番の多いバッグは、ワンアクションで取り出せる場所にまとめて並べます。
たまにしか使わないバッグは、枕棚の上などにまとめて収納します。
●一時置きのスペースを確保する
脱いだ後のまだ洗濯しないアイテムは、クローゼットに戻しにくいことから、気づいたらベッドや椅子に山積みに、なんてことも。
そうならないためには、専用のハンガーラックやフックなどの一時置き場所をつくりましょう。しっかり「見える化」することで、山に埋もれて忘れるということがなくなります。
また、ベッドや床の上に脱ぎっぱなしになりがちなルームウェア。カゴやケースを用意して、定位置をつくりましょう。クローゼット周りが雑然となることを防ぐと同時に、クローゼット整理のモチベーションが上がりますよ。
今回は、40代の方向けのクローゼット整理術をお伝えしました。
クローゼットに洋服がぎゅうぎゅうの状態から、今の自分に必要なアイテムだけがそろう「見える化」されたクローゼットに変えることで、お手持ちのアイテムが100%稼働するようになり、きっと毎日の暮らしが軽やかに変わりますよ。