<駒形依子先生のアドバイス>

育児中、とくにワンオペ育児の場合、余裕がなくなってイライラしてしまいがち。
「母」になりすぎることが相手の性欲低下を招く要因にも。母でも妻でもない自分に戻る時間をつくることが大切だと感じます。
なかなか難しいことかもしれませんが、産後は子どもを預けて自分のため時間をつくることが心の余裕に繋がり、相手と話し合いやコミュニケーションに繋がります。

また高齢出産になると出産後そのまま更年期に入る方もいます。そうなるとエストロゲンの分泌が低下したままになり膣が濡れにくくなったり、痛みを感じやすくなることでレスになることも。それを予防するためには産前・産後の膣ケアが大事になってきます。

産後の体型が気になる人もいるようです。一度でも出産したら一生「産後」。個人差はありますが体のラインが変わりますし、妊娠線や胸の形などが気になる人も。なんなら産後のほうが相手の好みになったという人もいます。こればかりは相手に聞いてみるしかないと思います。それを笑って言い合える関係であれば、レスになることはきっと少ないのではないでしょうか。

また、大事なのは相手がどう思うかよりも、自分が自分の体型をどう思っているかではないかなと思います。今自分が自分の体型について不満があると、いざというときに躊躇してしまい、そこから気まずくなりしなくなっていく可能性も。

そういうことにならないためには、自分に自信が持てるように女性側の努力もある程度必要なのではないでしょうか。体型を整えるようにジムに通うとかダイエットをするということではなく、今の自分を自分が受け入れる努力、認める努力が必要。自分は自分のことが嫌いだけどあなたは愛してねというのは相手にも失礼だとは思いませんか?

性欲の減退や男性側の問題。妻が対処できることはある?

ソファで飲み物を飲む夫婦
したいのにできない理由も(※画像はイメージです)
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●年齢とともに性欲は減少するの?

「昔は定期的にしていたけれど、子どもが小さいこともあり、自分も年齢を重ねて性欲事態があまりなくなってしまいました。レスではないけど、回数は減りました」(40歳・Hさん)

年齢ごとに性欲の状況に変化はあるのでしょうか?

<駒形依子先生のアドバイス>

男子の性欲は10代から20代前半がピークで、その後は徐々に減っていき40代から50代にかけてがくんと減ります。また女性は20代から30代前半がピーク、ホルモンバランスにより40歳前後で少し盛り返す人もいますが、40代半ばから徐々に性欲は減る傾向になります。

もちろんずっとある人もいますが、あるからと言って昔と同じような行為ができるとは限りません。年齢を重ねていくと内容も変わっていきます。「あの頃」と同じセックスを求めるのではなく、お互いが満足できるスキンシップを一緒に探していくということが大事なのではないでしょうか。

●男性の問題に妻が対処する方法は!?

「子どもを出産してから6年間レスでつらいです。夫に何度も頼んでもできない様子。仕事で忙しくて、EDになっているみたいです。一人でもできなくなっていて、自信喪失しているらしく、プレッシャーかけないでくれとケンカになることも」(35歳・Sさん)

夫側にEDなどの問題が出てきた場合、妻はどのように対処すればいいのでしょうか?

<駒形依子先生のアドバイス>

夫がEDかもしれないとわかったとき。以前と同じような行為をお互いに求めるのであれば、ED治療薬を使うのもひとつです。

スキンシップや愛撫は夫にしてしてもらい、それ以上の欲求は自分自身やグッズを使ってなんとかするなど、すべてを相手に求めるのではなく、分けて考えるという手段もあります。
準備は各自で行い、準備ができ次第挿入し短時間で終わらせるという手段もあります。

してほしいことは人によって違います。だからこそ自分の要求はちゃんと伝え合わなければわかりません。それを伝え合わないまま結婚、出産するとレスになりやすくなるのではないでしょうか。
セックスは大事なコミュニケーションです。恥ずかしがらずにちゃんと伝え合うことがレスにならない秘訣です。

人には相談しにくいセックスレスの話。駒形先生からのアドバイスで解決の糸口を見つけられるといいですね。