苦労が多いイメージの転勤生活ですが、いろいろな場所での生活ができることにメリットを感じているという人もいました。

●ご当地グルメや旅行を楽しめる!

「各地のおいしいものを味わえたことが一番! 転勤先で行きたかったところに行けたのもよかったです。あちこち行けたので、今後旅行で行きたいところが絞れました」(37歳・アルバイト)

●面倒な関係もリセットできる

段ボールで遊ぶ様子
面倒な人間関係をリセットできるのはメリットです(※写真はイメージです)
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「折り合いが悪いママ友がいても、どうせ次の転勤までと、前向きでいられました。ずっとつき合い続けるとわかっていたら、そんなにドライではいられなかったかも」(48歳・主婦)

脱・転妻。家族にとっての最良の選択肢とは?いつまで転勤についていく?

子どもの進学やマイホーム購入などのタイミングで、家族そろっての帯同することをやめるケースが多いようです。転妻を卒業した人たちのその後についても取材しました。

●マイホーム購入後、なぜか門限が厳しくなった

「3年に一度は転勤がある夫。マイホーム購入をきっかけに、単身赴任に切り替えてもらい、夫は週末だけ帰ってくる週末婚になりました。私が平日に外出するときには、夫に行き先と帰宅時間をLINEで連絡する約束をしているのですが、なぜか門限を勝手に設定されました。夫は今も昔も門限がないままなので不平等…」(48歳・会社員)

●単身赴任の新たな悩みとは?

「転勤は今までで4回ありました。子どもが小さい間はついて行けばいいと思っていましたが、小学校に上がってしまうとやはり友達関係の事もあり、子どもについて行きたくないと言われました。なので今は、主人が単身赴任をしています。転勤先が遠方なので、帰ってくる交通費がかさむのが悩みの種です」(38歳・主婦)

●子どもはどう思っている?親の転勤

挨拶をする子どもの様子
転校を繰り返した経験によって、コミュニケーションスキルが高まることも(※写真はイメージです)

最後に、転勤族の父親について転校を繰り返した公務員のKさん(40代)にお話を伺いました。
中学校進学を機に母親が転妻を卒業、父親が単身赴任にきり替わりましたが、小学校時代までは数年おきに転校があったそう。

「母は、異動先の土地ならではの食材で料理をすることをすごく楽しんでいるように見えました。福岡に行ったときは、明太子をバターと一緒にトーストに塗って食べるおいしさにハマったのが、思い出深いです。当時ほかの地方では、明太子もなかなか手に入らなかったので。何度も転校したことで、初対面の人との距離のとり方、コミュニケーションスキルが高まったことは、私も弟も実感があります。大人になった今も、仕事であのときの経験が役に立っていると感じます」

子ども目線で見えていた日本各地の魅力と家族との思い出とを話しながら、楽しそうに当時を振り返るKさん。

転勤に家族で帯同するのか、単身赴任がいいのか、答えはひとつではありません。異動先の環境やそれぞれの家庭事情に応じて、最良の選択肢をチョイスできるように、家族でしっかり話し合う時間を持てるといいかもしれません。