「夫の転勤で長男が中2になるまで全国4か所に引っ越しました。近くに親も兄弟も親戚もいないし、知らない土地なので引っ越した頃は預ける場所も人もいなくて困っていましたが、夫には話しても無駄だと思ったので、相談もせず。わかったようなふりして、真剣には考えてくれない人だったので」(48歳・主婦)

転妻の子育て事情は、夫のサポートがない場合、精神的にもかなりキツそうなエピソードがたくさんありました。だれにもSOSが出せない場合、一人で抱え込まないで外部の支援などを積極的に活用できるように検討したほうがいいかもしれませんね。

一方で、ピンチを打開したという人に、どんな工夫をしていたのか聞いてみました。

慣れない環境での暮らしを乗りきったコツは?

●少しでも頼れる人を見つける

「とりあえず短時間でも子どもをだっこして買い物や公園に行きました。よく顔を合わせるレジさんや、コンビニの販売員さんが少しずつ話しかけてくれるようになり、それだけでもうれしかったです。公園ではその場限りの話し相手でも、いい気分転換になりました」(40歳・自営業)

「夫には、ときどき子どもを見てもらって、買い物や美容院ランチに出かけていました。あと同じマンションのママ友と家族ぐるみのつき合いになり、病気のときなど困ったときは助け合うことができました」(47歳・主婦)

「今の場所に引っ越してきたとき、ママ友の縁が望めそうになかったので、すぐに職を探しました。途中、下の娘の出産などで仕事をしない期間もありましたが、いろんな職種を経験しました」(38歳・主婦)

「電話やメールで実母や義母、祖母に相談していました」(37歳・主婦)

●地域のコミュニティやSNSも役に立ちそう!

「公園や育児サークルに行ったときに、以前からの知り合いと楽しそうにしているお母さんたちを見たり、子ども服をおばあちゃんと買いにきているお母さんを見ると、ふと孤独を感じることがありました。でも公園やお買い物、育児サークルなど毎日外へ出るようにしました。家の中にいるより、新しい出会いや発見があって、自分も子どもも楽しく過ごせました」(36歳・パート)

「同じ転勤族をしているママ友とSNSなどで繋がっています。お互いあちこちに異動しているので、なかなか会うことはできないけれど、たまに電話で話すだけでも気分転換になります」(34歳・主婦)

最近は、SNSなどに転妻同士のコミュニティもあるそうです。同じ悩みや体験を共有できると、励まし合えてよかったという声もありました。
一方でリアルな人間関係では、すぐにお別れするときがくることがわかっているのが転勤族の切ないところ。

●また引っ越してしまうからこその人間関係の悩み

「せっかく仲よくなっても、別れなければならない。新しい引っ越し先でなかなかママ友といい関係を築けない」(48歳・主婦)

「ママ友のグループで、『中学生になったら…』などの将来の話題になったときに『あ、いなくなっちゃう人には関係ないか』という仲間外れのような空気を出されたことがある」(34歳・主婦)

「土地によるのかもしれませんが、割と閉鎖的なコミュニティでお母さん同士の結束や派閥がしっかりしているところだと、公園や児童館、幼稚園などでこちらから話しかけてみても『ヨソモノ』扱いされ続けたことがありました」(37歳・主婦)

●サヨナラのたびに溜まっていく寄せ書き

「お別れのときにいただく寄せ書きや手づくりプレゼントがいっぱい溜まってしまって、どうやって処分していいのかわからないですし困りました。引っ越した先の気候も一年くらい住んでみないとわからないので、衣替えの時期や必要な服装がわからなくて困っています」(39歳・アルバイト)