いよいよ本州も梅雨入り。湿気が多い浴室、洗面所、トイレなどのサニタリースペースは、カビの温床になりがちです。

「目に見える黒カビがなくても、カビの胞子が潜んでいる可能性があるので、予防を怠らないことが大事です」と言うのは、知的家事プロデューサーの本間朝子さん。

梅雨どきのカビ対策!浴室・洗面所・トイレで気をつけるべきポイント

ここでは本間さんに、スポットごとのカビ予防法&対策法を教えてもらいました。

スポットごとのカビ予防法&対策法
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●蛇口・シャワーホース:カビ取り剤を湿布してケアを

シャワー
【予防法】

水気は大敵なので、シャワーホースは濡れた床に触れないよう、高い位置にかけて。入浴後に蛇口回りの石けんの泡を流し、水気をふき取ってカビの発生を阻止。

【対処法】

軽い汚れは浴室用洗剤をつけたスポンジでこすり洗い。黒カビが発生したら、カビ取り剤をつけたペーパータオルを巻いて湿布し、20分ほどおき、洗い流しましょう。

●床・壁・天井:換気をし、週1回は洗剤で洗う

【予防法】

入浴後、浴室全体に熱めのシャワーをかけて汚れをしっかり流し、カビを抑制。その後、冷水をかけて冷まし、スクイージーで水きりすると効果的です。
換気扇は最低2時間、床が乾くまでかけ、週に1度は浴室用洗剤とスポンジで床や壁を洗いましょう。

【対処法】

床や壁のカビは、カビ取り剤で除去。まず、床や壁の皮脂などの汚れを取り、水気のない状態でスプレーするのがコツ。
天井のカビは、フローリングワイパーに消毒用エタノールを含ませたペーパータオルを取りつけ、こすり取ってください。

●バスグッズ:こまめに水をきる習慣を

【予防法】

入浴後、シャワーの湯で洗面器やイス、シャンプーボトルの床と接する底部分をさっと洗って石けんカスを流して。最後にしっかり水気をきりましょう。

【対処法】

浴槽に約40℃の湯をはり、酸素系漂白剤を1カップほど入れて、洗面器やイス、ソープディッシュ、オモチャなどの小物類を1時間ほどつけ込んでください。その後、ブラシやスポンジでこすって汚れを洗い流します。

●排水口:石けんカスや髪の毛を取り除く

【予防法】

汚れがたまりやすい危険スポット。入浴後に髪の毛を取り除き、石けんカスが残らないよう洗い流す習慣を。
普段の掃除は、パーツを取り外し、浴室用洗剤をかけ、ブラシでこすります。

【対処法】

カビがひどい場合は、カビ取り剤をスプレーして少しおき、洗い流します。
または、酸素系漂白剤大さじ2をふりかけ、40℃の湯1カップを少しずつ流し入れ、約1時間おく方法も。仕上げに水で洗い流してください。

●浴槽:入浴時に重曹を入れて予防

浴槽
【予防法】

入浴剤代わりに重曹を少し入れると、皮脂などの汚れがつきにくくなり、風呂釜のカビの繁殖を抑制。
普段の掃除はスポンジで軽くこするだけでOK。

【対処法】

浴槽内にカビがつくことはあまりありませんが、注意したいのは風呂釜。月に1回程度、浴槽に水をはり、酸素系漂白剤1カップを入れて追い炊きしましょう。

●洗面小物:使用後はしっかり水気をきる

【予防法】

歯ブラシなどは使うたびに水気をしっかりきり、水がかからなくて風通しのいい場所に置いてください。
ソープディッシュや歯ブラシ立ては、ときどきクエン酸をふり入れて古い歯ブラシなどでこすり洗いし、水で流します。

【対処法】

カビや黒ずみがついたら、洗面ボウルに40℃の湯をはり、酸素系漂白剤大さじ1を加えて約1時間つけおき。その後、古い歯ブラシなどでこすり、水で洗い流します。

●洗面ボウル:洗顔のたびに、さっとひと洗い

【予防法】

使うたびに水を回しかけ、汚れをためないことが大切。
洗面台にスポンジやブラシを置き、気づいたときに排水口やオーバーフロー穴(※洗面台があふれないようにあけてある穴)をこすり、タオルなどで水気をふき取れば、さらにカビが発生しにくくなります。

【対処法】

排水口にカビが生えてしまったら、酸素系漂白剤をふりかけ、40℃の湯をゆっくり注いでください。漂白剤が発泡し、除菌できます。1時間ほどおいたら、古い歯ブラシなどでこすって洗い流しましょう。

●バスマット:使用後は干して2、3日で洗濯を

【予防法】

濡れた状態で長時間放置するとカビが大繁殖。使用後はすぐにタオルハンガーなどに干し、乾燥させましょう。
2、3日に1回のペースでこまめに洗濯を。

●便器:見落としがちなフチ裏まで掃除を

【予防法】

毎日の掃除は、トイレ用洗剤を使い、ブラシでこすってカビを予防。意外とフチ裏を見落としがち。鏡を使って、汚れが残っていないか定期的にチェックを。

【対処法】

フチ裏や水たまりの部分が黒ずんでしまったら、トイレットペーパーをはりつけ、水100ccにクエン酸小さじ1/2を加えたスプレーを吹きつけてください。30分後、上からブラシでこすり、水で流しましょう。

●トイレブラシ:カビ取り剤で除菌

【対処法】

じつはトイレのなかでもっともカビが生えやすいのがトイレブラシ。
バケツに2重にしたゴミ袋を入れ、40℃の湯をはり、酸素系漂白剤大さじ1を加え、約30分つけてからすすぎましょう。

●壁・床:便器の周りを集中的にケア

【予防法】

壁や床は、水ぶきするだけでは菌を広げるだけで逆効果。トイレ用洗剤を使ってふきましょう。とくに、便器の周りが汚れやすいので集中的に。
スリッパも定期的に洗濯するか、洗えないものはふいてください。

※酵素系漂白剤で手荒れすることもありますので、使用する場合にはゴム手袋をしましょう

※重曹は医療用、もしくは食用を使いましょう(工業用は不可)

※塩素系漂白剤は、クエン酸などの酸性のものと混ぜると有毒ガスが発生するので、絶対に同時に使用しないでください。塩素系の洗剤を使用する場合にはゴム手袋をして、必ず換気を行うようにしましょう