診察券や文房具など、家族で使うこまごまとしたものがすぐ行方不明になってしまう…。はりきって収納グッズを買ったものの、余計に取り出しにくくなってしまった…。そんなストレスを感じたことはありませんか?

「片づけに伺ったお宅で、『必要なものがどこにあるのかわからない!』『奥にあるものが取り出せない!』という話をよく耳にします」と語るのは、インテリアコーディネーターで、数々のお宅で片づけコーディネートを行ってきた森下純子さん。

「ものが多すぎて収納しきれないという場合は、処分を考える必要がありますが、収納方法を改善すると、格段にものが探しやすくなるというケースもあります」という森下さんに、収納方法とスペースの使い方のアイデアを詳しく教えていただきました。

スペースの使い方
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小物の収納に!「重ね方・透明ケース・ラベリング」で収納のプチストレスを解消

今すぐ使いたいものが収納グッズの奥や底にあって取り出しにくかったり、家族がものの場所を把握しておらず、毎回だれかに聞いていたりする状態が普通だと思っていませんか?
家族全員で使う可能性のある小物は、取り出しやすく、どこになにがあるのかすぐわかるように収納するのが鉄則。「だれでもアクセスしやすい収納」への近道をご紹介します。

●保存容器の重ね方でストレス軽減

取り出しやすい位置にあることが多いキッチンのオープン棚。保存容器をきれいに並べて使っている方も多くいます。保存容器をついたくさん重ね置きしてしまい、うまく取り出せない経験はありませんか?

解決法は、「余白をつくること」です。

保存容器で余白をつくる

写真のように、保存容器を縦に3つ、横に3列並べるとき、あえて2つ分のスペースをあけて並べると、取り出しやすくなります。

保存容器

たとえば、重ねた保存容器の下にある(1)を使いたいときに、上にのせた容器をあいているスペースに移動すれば、(1)だけ取り出すことができます。

スペースがあるからといって9個並べてしまうと、下の容器を取り出すときに手間がかかりストレスに。7個にしておくことで、スムーズに取り出すことができます。

●透明容器で家族も使いやすく

透明容器に変えることで、スペースの広さ自体は変わっていないのに、ストレスが減ることもあります。

箱収納ビフォア

こちらのお宅では、ここに文具類など細かいものを入れて使っていました。分類されてはいるものの、中が見えないせいで欲しいものを取り出せず、しまうときにもどこにしまっていいのかわからず、家族全員がストレスを抱えていたそうです。

アクリル収納アフター

そこで、「引き出しを透明に変え、ラベルをはる」というシステムに変えたら、格段に探しやすくなったという事例です。単純なことですが、中が見えるだけで使い勝手がまったく違うのです。

●収納用品はそのまま使わず、取り出しやすい工夫を

透明ケースでは、中が見えすぎるのがちょっと…という方には、半透明のケースもオススメです。

ポリプロレン収納ビフォア

半透明のケースを導入し、ラベリングしたところです。このままでもよいのですが、より使いやすくするコツを探しました。

ポリプロレン収納アフター

それが、上3つの引き出しをそのまま使わず、ケースの上にのせて使う方法です。こうすると、中身がより見えるようになり、上段は引き出さずにすむため、動作のアクションが減ります。

診察券や文房具、爪切り、耳かきなど家族全員で使う細かいものは、使いやすい工夫が必要です。

いつも必要なものが迷子になるというのは、スペースや収納グッズの使い方次第で解決できます。
ぜひ参考にして、新しい収納方法を工夫してみてください。