短時間に体の不調を改善してくれると話題の「人体力学」。人体のメカニズムに基づく整体で腰痛、頭痛、肩こり、生理痛など、悩み別にピンポイントに効くという驚異のメソッドです。今回は胃痛に焦点を当てて、10秒刺激体操のやり方をご紹介!

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胃痛に効く!肋骨周辺を集中的にほぐす体操

肋骨周辺を集中的にほぐす
胃痛のメカニズム

 現代人は、運動不足やストレス、猛暑などで心肺にダメージを受けやすく、呼吸器への負担は胃痛を引き起こす原因になります。そのメカニズムは、呼吸が浅くなると前屈み姿勢になり、肺や心臓にダメージが。さらに肩甲骨が外にずれることで、周辺の筋肉や背骨にかたくなります。

 硬直が胃と関連が深い胸椎に伝わることで、胃痛として症状が表れます。胃痛を改善するためには、心臓や肺を包む肋骨の周辺を刺激することがポイント。肩甲骨を意識しながら、腕の重さや角度を利用して肋骨を引っぱり上げ、こり固まった肋間(肋骨の間)をゆるめます。この体操は、呼吸器全般の不調にも効果があります

1.横向きに寝て、下側の腕を伸ばしてその上に頭をのせる。脚は下側は伸ばし、上側はひざを直角に曲げる

上側はひざを直角に曲げる
背筋を意識し腰を反らす

2.上側の腕を正面から半円を描くように回して斜め後方に。上げにくくなったところで止める

上げにくくなったところで止める
肋骨を持ち上げるイメージで上げる

3.手のひらを外側へ向けながらひじを直角に曲げる

ひじを直角に曲げる
肩から背中へと力が集まっていることを意識しながらひじを曲げる

4.上側の腕を背中側から回すように10秒かけて腰の方向に動かす【10秒刺激ポイント!】

5.ひじが体についたら、手首を返し、腕を下ろす。力を抜いてひと息ついたら、反対側も同様に行う

ひじが体についたら、手首を返し、腕を下ろす

●体操ができている目安
体操を終えた体勢で呼吸し、大きな呼吸とともに胸をはる感覚があればOK

(※体操をする際の注意
過度の疲れや病気、ケガ、皮膚の傷や湿疹などがある場合、痛みのある場合は無理をしないよう、また発熱時、妊娠中などもお控えください。症状に改善がない場合は専門医への相談をおすすめします)

【井本邦昭さん】

医学博士。人体力学・井本整体主宰。5歳から整体の手ほどきを受け、スイス・ドイツで西洋医学も修める日本における整体の権威。おもな著書に『

弱った体がよみがえる 人体力学

』(高橋書店刊)ほか多数