●クックパッドや糖質オフダイエットの流行もこの頃から

料理では、レシピサイトのクックパッドを活用する人が増えていました。

2016年6月号「クックパッド人気投稿者の大反響おかず」
2016年6月号「クックパッド人気投稿者の大反響おかず」
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「ESSEでも、クックパッドの人気レシピを特集したところ、すごく反響がありました。当初、ネットで見られるものを雑誌で掲載する意味があるのかしら? という迷いがあったのですが、たくさんあるレシピの中から、どのレシピを選んでいいかわからなかったという声が多くて。“ESSEが選んだレシピ”という視点が好評で、その後も何度も特集しました」

ダイエットでは、糖質オフダイエットが流行。これまで、食事制限のダイエットといえばカロリーを抑えるのが主流だったのが、カロリーより糖質を抑えることが大切だという説が注目され、ESSEでも特集を組みました。
その流れは今も続き、糖質オフレシピの特集は、ESSEの定番になっています。

雑誌を前に話す佐々木智子さん

「カロリーや食べる量を抑えるダイエットは、家族がいるとなかなか実行しにくいのですが、糖質オフレシピの場合は、揚げ物や肉料理など、家族が好むおかずをつくれるので、取り入れやすいという面も大きいですね」

●表紙には離婚した人やシングルマザーも起用するように

佐々木編集長時代には、表紙にスポーツ選手もよく登場しました。また、2016年12月号には、ミニ版ESSEが初登場。

2014年8月号
2014年8月号。荒川静香さんのスタイルとファッションを見せるため、珍しく全身カットを採用しました

「表紙はこれまで女優さんが多かったのを、もう少しバラエティ豊かにしたいと思って、編集長になった最初の号にフィギュアスケーターの荒川静香さんを起用しました」

足を押さえる佐々木智子さん

「また、それまで表紙に出るのは結婚している人というのがESSEのルールだったのですが、離婚した人やシングルマザーなど、幅広く起用するようになりました」

2016年12月号
2016年12月号、通常版とミニ版の大きさ比較。バッグに入ると人気でした

「ミニ版に関しては、当時ファッション誌で、ミニ版を出すのが流行していたんです。働く女性が増えて、家の中より通勤途中に電車の中で読めるようにという流れです。実際には通勤だけでなく、子どもの送り迎えの間に読んでいるといった声もあり、好評でした。ミニ版はしばらくつくって、次の尾崎編集長にも引き継がれましたが、2019年4月号で終了。時代の流れの速さを感じます」

そしてESSEは現編集長・尾崎真佐子編集長に受け継がれます。