モラハラ夫や義母のいびり、子育てについてTwitterに投稿して共感を呼んでいるmaronさん。フォロワー20万人の応援を受け、書籍も出版しています。
今回は、maronさんの超ワガママ&モラハラ夫について語っていただきました。

パソコンの前の女性と後ろに男性
なぜか妻の知らないところで同居話が進んでいました(※写真はイメージです。以下同じ)
すべての画像を見る(全5枚)

共働き&家事を担う妻に「おまえはラクでいいな~」。そしてまさかの二世帯住宅建設計画が!?

私は二人の子どもを育てながら夫の両親と二世帯住宅で暮らすアラフォー主婦です。12歳差のかわいい姉妹に恵まれ、食器洗浄機つきの大きなキッチンで料理をする毎日…。
ここまでなら幸せそうな三世代同居ストーリーなのですが、わが家にはとんでもない秘密があります。

それは旦那が「超絶モラハラ夫」ということ。旦那に甘い義母と義父はやりたい放題の旦那を見て見ぬふりなので、なにか問題があれば「嫁が悪い」「あなたが至らないから」と私を責めたてます。
今回はそんな義両親がバックについた超ワガママ&モラハラ夫のお話です。

●なぜモラハラ夫と結婚してしまった?結婚前の甘言

そもそも「なぜそんなモラハラ男と結婚したの?」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。

じつはうちの旦那に限らず、モラハラ男は異常に外面がよい人がほとんどといいます。交際時はとても優しく接してくるため、見抜けないまま結婚するパターンが多いのです。

うちの旦那も結婚前は「おれの給料で好きなことをして暮らせばいい、幸せな生活を約束する」などと大嘘をついていました。いざ籍を入れると生活費を渡さない経済的DV、機嫌が悪いと何日も無視をするサイレントモラハラ、そして子どもが産まれると虐待まがいのハチャメチャなしつけなどを発動してきました。

旦那の“モラハラスイッチ”が入るタイミングには一定の法則があります。それでは時系列に沿って振り返ってみましょう。

●共働き&家事は全部妻の仕事。なのに「お前はいいなぁラクで」

背中合わせ男女

まず入籍したタイミングをきっかけに旦那はモラハラを開始しました。理由は簡単、結婚すれば私が逃げないと思ったからです。

基本的にモラハラ男の思考は単純なので、“嫁=奴隷”となります。今まで少し自分勝手なネタではありましたが、軽快なトークで二人の時間を盛り上げてきた旦那が、結婚後は急に無口になりました。

そして口を開けば「お前はいいなぁラクで」と嫌味を連発してきます。しかし当時私も会社員として働いていたし、家事はすべて私が担っていたのです。一体なにがラクなのか分かりませんが、彼いわく「女の仕事はラクだ」と言うのです。

今思えば「出た! モラハラ語録!」と思いますが、当時は肩をもんだり10万円以上のマッサージ機を買ったりと彼の機嫌を取っていました。

●妊娠がきっかけでモラハラはさらに進化…

そして次のきっかけは私の妊娠でした。モラハラ第2形態へ変貌を遂げた旦那は、いちばんの味方であるサイコパス義母に応援を要請します。
「つわりは病気じゃない」「大げさ」「もしかして演技?」など、全世界の女性を敵に回す発言を2人で連発し、挙句の果てに私に無許可で家の合鍵まで渡す始末。もちろん里帰り出産は阻止されました。

慣れない育児で疲れ果てた私は、娘が産まれてからも変わらず深夜まで飲み歩き続ける旦那に、「お願いだからもう少し早く帰ってきて」と涙ながらに訴えました。
「え? 無理無理w」。私の言葉を遮るように旦那は即答しました。モラハラ男に父性は皆無です。子どもは自分のステータスでしかありません。あの義母に頼るくらいなら一人でやってみせる! とワンオペを覚悟しました。

●同居話を断ると、夫は強硬手段に

たくさんの家族

育児と仕事の両立はそれなりに大変でしたが、過ぎてしまえばあっという間です。相変わらずモラハラ旦那は「俺より稼ぎが少ないくせに偉そうなことを言うな!」「最近太ったんじゃない?」などとモラ発言を繰り返していました。

結婚してから20kg太った人に言われたくない! と反論しつつ、毎日が忙しく過ぎていきました。そしてついに持ち上がった同居話。

モラハラ旦那は“義両親と同居する素晴らしい長男”というイメージを手に入れるため、あの手この手で私を説得し始めました。「子どもの世話してくれるよ」「専業主婦になってもいいよ」など耳ざわりのよい言葉を並べ立てる旦那。私は「信用出来ない」と拒否し続けました。

妻の説得に失敗したモラハラ旦那は「んぐぅ…」と悔しそうな表情です。しかし自分の思い通りの未来を手に入れるため、モラハラ旦那はビックリする強硬手段に出たのです。

●勝手に二世帯住宅建設作戦が進行!実家の母も知らされていたのに妻は知らず

うつむくエプロンを着た女性

その日から旦那はコソコソと電話するようになりました。だれ? と聞いても「え? なに? 会社の人」とあからさまに嘘をつきます。どうせ旦那がコソコソ電話するときは義母と私の悪口を言っているときです。

しかし今回は違いました。旦那は義母と壮大なスケールの同居作戦を練っていたのです。そこからしばらくは動きがなかったものの、確か2か月ほどたった頃に動きがありました。

義母から電話がきた旦那は「えー! そんなの悪いよ~」などと電話口で大騒ぎしています。義家族がこういう茶番劇を始めるときはろくなことになりません。今までの経験上、予想もつかない展開になるパターンです。

わざとらしい電話を切ったあと、旦那は目を輝かせて言いました。「親父とお袋が土地を買った」。私はなんのことか意味がわからず、しばらく返す言葉が見つかりませんでした。

すると「頭金も払ってくれたらしい。さすが親父だな~。尊敬するよ~」と旦那が意味不明な親父尊敬論を展開しはじめました。

そうです、旦那と義両親は二世帯住宅に反対する私を完全無視して家を建てるための土地を買ったのです。目の前が真っ暗になった私は泣きながら実家の母に電話しました。いい歳をして泣きながら親に電話したのは、最初にも後にもこのときだけです。

ことの顛末を母に話すとさらにビックリするような言葉が返ってきました。「え? そっちのお義母さんから年内に家を建てるって聞いてるわよ。もしかしてあなた知らなかったの?」と驚く母。どうやら二世帯住宅計画は、私の知らない水面下で着々を進んでいたのです。

やられた…私は呆然としながら電話を切りました。母にはもちろん私も了承済みだと嘘を言っていたようです。モラハラ旦那は自分の思い通りに物事を運ぶためには手段を選びません。まさに“オレ様王国”を作るためにはなんだってするのです。

●「お前の貯金から頭金を払え」

顔をおさえる女性

結局、ガン無視された私は戦意を喪失、その後はトントン拍子に建築が進みました。ちなみにハウスメーカーや間取りもほぼ旦那と義母で決めました。

このように置いてきぼりにされた私ですが、ひとつだけ本気でキレた出来事があります。それは”お前の貯金から住宅ローンの頭金を払え”と言われたときです。

「勝手に家を建てといて金だけ払えとは勝手すぎる! 絶対嫌!」と私は猛反発。旦那はしぶしぶ引き下がりました。

結果的に私の貯金はその後発動した経済的DVを乗りきるために必須でした。あのとき旦那に貯金を差し出していたら、長女を高校に行かせられなかった…と思いゾッとします。

それから数年が経ちましたが、旦那は相変わらずのモラハラ男です。隙あらば在宅で働く私の給料を詮索してきますが「今月も1万円くらいかな~」ととぼけています。目には目を歯には歯を。こちらも手の内を見せず水面下で脱出資金を貯めているところです。

【maronさん】

モラハラ旦那&義母と闘うアラフォー主婦。Twitter(

@maron99668508)のフォロワー数は20万人を超える。著書に『ウチのモラハラ旦那&義母、どーにかしてください! 闘う嫁のサバイバル術』(KADOKAWA刊)。ブログ「maronの日常オフィシャルブログ」やインスタ(@maron_matome)、note『maronの秘密の部屋』を更新中