●お金だけではない負担も。夫婦でしっかり話し合うこと

費用の捻出方法はそれぞれですが、独身時代の貯蓄や夫婦の共通口座、ボーナス、毎月の収入、親族からの援助などが考えられます。治療は夫婦で取り組むものですから、夫婦でしっかりと話し合って決めるようにしましょう。特に女性の場合は、会社を休んだり通院、麻酔を伴う治療、場合によっては自己注射など、肉体的、精神的に負担がかかるものです。そのこともしっかりと話し合って、家事や金銭的な負担を軽減してもらえるようにするといいですね。

治療中は何かとストレスが溜まりやすく、ストレスを溜めないためにも趣味や、旅行、食事など、楽しむためにお金を使ってしまいがちです。しかし、ストレス発散のためにお金を使いすぎてしまうと、治療費の捻出が難しくなりそれもまたストレスの一因になりかねません。ウォーキングや森林浴、音楽を聴く、映画を観る、読書をする、YouTubeなどでは気軽にできるストレッチ動画もたくさんあります。お金をかけなくてもできるストレス発散法を夫婦で探して、その分貯蓄に回しましょう。年に1回は旅行へ行く、記念日を家族で祝う。などのメリハリのあるお金の使い方を意識するといいでしょう。

●大きな出費があるときこそ家計づくりが味方になる

パソコンの前に男女
すべての画像を見る(全3枚)

また、出産後は子ども1人あたり約3000万円かかるともいわれる養育・教育費や、住宅購入、自分たちの老後の資金など、お金はいくらあっても困りません。

いきなり家計を引き締めるのは大変ですが、今できることは何かを考えて、現在の家賃は手取り月収の3割以内に収まっているか、通信費は格安スマホに変えて、二人で5000円にする。月会費がかかる習い事を見直す。そしてまた、生活費の中でも膨らみがちな食費や外食費はできるだけ自炊をして、交際費、趣味費なども最低限にするなど、無理なくできることはいろいろあります。

大きな出費になる治療費以外の項目をもう一度見直して家計のスリム化を図り、治療に専念できる家計づくりと、同時にそれ以外の出費にも対応できるように、先取り貯蓄や投資運用にも目を向けて、貯まる仕組みをつくっていくことで、それが強い味方になってくれるはずです。