カーテンは、汚れたままにしておくと、生地の劣化を早めてしまう原因に。とくにレースのカーテンは、裂けてしまうこともあります。とはいえ、洗濯の仕方がわからないという人もいるはず。そこで、インテリアコーディネーターでカーテンのプロ、木村充子さんに正しいカーテンの洗い方を教えてもらいました。今年はあわただしい大掃除の時期ではなく、本格的に寒さを迎える前の、今の季節に挑戦してみませんか?

洗わないと汚れるカーテン
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カーテンを洗う頻度は、ドレープ年1回、レース年2回が正解まずはホコリをはらう。レースは必ずフックを外すことジャバラに折ってネットにIN。おしゃれ着洗剤でやさしく洗う脱水はドレープ1分、レース30秒。すばやくレールに干す

カーテンを洗う頻度は、ドレープ年1回、レース年2回が正解

最初にカーテンの洗濯タグを見て、洗えるかどうかを確認しましょう。カーテンの素材はポリエスエルが主流。リネンやコットンが入っているもの以外は、ウォッシャブルのタグがついているはずです。

カーテンについているタグ

洗濯の頻度は、ドレープカーテンは年1回、レースカーテンは年2回程度が適しています。長い間洗濯をしないと汚れが落ちにくくなるだけでなく、繊維が劣化して穴が開く恐れもあります。

汚れが原因でカーテンが裂けてしまこともある

とくにデリケートなレースカーテンは、ホコリや汚れがたまったところに紫外線が当たると、そこから裂けてしまうことも。そのため、こまめに汚れを落とすことが大切なのです。

まずはホコリをはらう。レースは必ずフックを外すこと

 

カーテンのほこりをはらう

 

カーテンを洗う前に、カーテンレールに掛けたまま、掃除機やブラシを上から下にかけてホコリを落とします。カーテンの表面にはたくさんのホコリがついているのでしっかりとはらいましょう。

ホコリをはらったらフックを外す

ホコリをはらったら、カーテンレールからカーテンを取り、フックを外します。

このとき、生地の厚い遮光ドレープカーテンなどは、畳むときにフックが内側になるようにすれば、フックを外さなくてもOK。一方、レースカーテンは必ず外してください。ドレープカーテンでも、やわらかく引っかかりやすそうな生地は外しましょう。

ジャバラに折ってネットにIN。おしゃれ着洗剤でやさしく洗う

カーテンをジャバラ状にたたむ

カーテンレールから外したカーテンは、ヒダにあわせてジャバラ状にたたみます。

洗濯ネットのサイズにたたむ

次に、洗濯ネットの大きさに合わせてさらにジャバラ状にたたみ、ネットに入れます。このたたみ方だと洗剤が行きわたって汚れが落ちやすく、洗いあがりの型くずれも防ぎます。

おしゃれ着洗い用の洗剤

洗剤は、おしゃれ着洗い用の洗剤が適しています。

今回洗うカーテンの洗濯タグには、塩素系洗剤、漂白剤、蛍光増白剤が入っている洗剤を使用しないように明記されていました。おしゃれ着洗い用の洗剤は中性で、漂白剤、蛍光増白剤は入っていません。一方、柔軟剤成分が入っているため生地をしなやかにし、静電気の発生を防いでホコリや汚れを寄せつけにくくします。

ネットに入れたら、洗濯機の手洗いコースやドライコースでやさしく洗いましょう。汚れがひどい場合は、洗濯槽の中にぬるま湯と洗剤を入れ、そのまま1時間ほどつけ置いてから洗濯機を回します。

脱水はドレープ1分、レース30秒。すばやくレールに干す

脱水は、長くするとシワがつき、生地を痛めるので短めに。ドレープカーテンは1分、レースカーテンは30秒ほどで十分です。水分がカーテンに残っていて、かつポタポタは落ちてこない、という状態が目安です。すばやくフックをつけて、カーテンレールに掛けます。

レールにカーテンを掛けたら、シワを伸ばすように全体をやさしく引っ張る

レールにカーテンを掛けたら、シワを伸ばすように全体をやさしく引っ張り、風通しをよくして自然乾燥させましょう。

この時点でシワがあっても心配いりません。残った水分とカーテン自体の重みでシワが伸び、形が整います。

カーテンの洗濯に関する疑問は解決したでしょうか?正しく洗って、お気に入りのカーテンを長く、気持ちよく使ってください。

●教えてくれた人/木村充子さん
インテリアコーディネーター、整理収納アドバイザー。インテリアとお片づけのプロとして、ASAP(As Simple As Possible)を主宰し、インテリアコーディネートや整理収納レッスン&ワークを行っている