●50代で初の一人暮らし

部屋
酒井さんの現在の住まい。都内で借りているワンルームの賃貸マンションです
すべての画像を見る(全5枚)

娘が独立してから現在までの5年間、酒井さんは3度の引っ越しをし、そのたびに荷物を減らし、どう暮らしたいかを考えてきました。そして今が、その完成形。

1日の流れは、夜9時に寝て1時に起床。ラジオ深夜便を聞いて夜明け前から川沿いの道を2時間ほど散歩して、日の出を見るのが日課となっています。

「かつて娘がホテルのバー勤務だったので、帰宅に合わせて起きていたらそれが習慣になったんです。まだ薄暗い時間に、月あかりに照らされた部屋でFMラジオを聴いていると、『あー、幸せだな』と思うんです。

ベッド下収納
「今の一番の楽しみは、息子と娘が遊びに来て晩酌をすること。わいわい話した後、雑魚寝をするんです。狭い部屋ですが、ベッド下が収納ケースになっていて、子どもたちの寝袋もここに(笑)」

夫との関係に行きづまっていた30代は心も体も絶不調でしたが、家を出て自立してからは心も体も元気になって、自分らしさを取り戻せました。30代に比べると、今の方が体重は10kgも減ったし、体も柔らかくなって体調もすこぶるいいんですよ。ストレスがないからでしょうね」

親から勧められるままに就職、結婚して、結婚後は夫に従いお金も自由に使えなかったという酒井さん。今では住まいから時間とお金の使い方まですべて自分で決められ、自分のためだけに使える。独立した日から15年経った今が、一番幸せなのだといいます。

◆インタビュー前半はこちら◆

エリートとのお見合い婚からどん底の19年間。夫の家族が隠していた秘密

夫との関係に悩みながらも、経済的事情などで離婚に踏みきれない方は少なくありません。ただ、毎日がつら…