卵とバターを使わないパン教室「toiro(トイロ)」を主宰する幸栄さんの暮らしのエッセー。
2人の娘をもち、簡単につくれるおやつや、だれでもまねできるインテリアアイデア、家事を楽しくする方法など、なにげない暮らしを楽しむコツが人気の幸栄さん。
今回は、夏においしい春巻きについて。あ~! 今日は夕飯のメニューが思いつかない! という日のことと、好きな具材を巻いて揚げるだけの簡単春巻きレシピを教えてもらいました。
すべての画像を見る(全9枚)簡単なのおいしい!エビと生ハムの春巻きレシピ
朝ご飯をすませて家事や仕事をあれこれやっていたら、時計を見るともうお昼。お昼ご飯をパパッと食べたら再びバタバタ…時間は瞬く間に過ぎ、気づけばもう夕飯の時間。どうしよう! まだお買い物にも行けてないし、それに今日はなんだか体がとても重くてつくる気がしないな…。そんな日が、私は結構訪れます(笑)。
やる気の出ない日には、無理をせず外食したいところですが、長女が高校生になるとそうはいかなくなってしまいました。なぜかというと、帰ってくる時間が一定じゃないから。いつもばらばら。
そんな青春を謳歌している、いつ帰ってくるかわからない高校生を待っていては、小6二女のおなかがもちません。なのでおうちでごはんがいちばん効率的なのです。
でも、夕飯のメニュー思いつかないよ~! という日の私の「必殺春巻き」のお話です。
春巻きって中の「あん」をつくって冷まして包んで揚げる面倒な料理…そんなイメージがありませんか? 私はそんな本格的な春巻きじゃなくてもいいと思うんです。わが家の春巻きは、皮に具材をのせて巻いて揚げるだけ。アジアも混ざった、多国籍春巻きです(笑)。
●簡単なのに豪華!生ハムの春巻き&エビ春巻き
【材料(各2本ずつ)】
・春巻きの皮 4枚
・A[薄力粉小さじ2 水小さじ1]※よく混ぜておく
<生ハム春巻きの具>
・生ハム 2枚
・モヤシ 適量
・小ネギ(6cm長さに切る) 2本
<エビ春巻きの具>
・小さめのむきエビ(ゆでたもの) 6尾
・白はんぺん(小さくちぎる) 約1/6枚(15~20g)
・ミツバ(2cm長さに切る) 適量
【つくり方】
<生ハム春巻き>
(1) 生春巻きの皮をひし型になるよう置き、手前に生ハム・モヤシ・小ネギをのせます。まずは、具材を包むよう手前の生地を折り、左右の皮を折り、さらに折ります。
(2) 巻終わり部分に、小麦粉+水でつくったのり(A)を塗り、最後まで折って準備完了です。
<エビ春巻き>
(1) ミツバ、はんぺん、小エビの順でのせて、巻く手順は<生ハム春巻きと>同じです。
<ポイント>
のりを広い範囲にしっかり塗るのが、揚げたときにはがれにくくするポイントです。
<揚げる>
170度の油できつね色になるまで揚げたらできあがりです。生ハム春巻きには、スイートチリソースを添えていただきます。お子様には一緒にチーズを巻いてあげると喜ばれると思いますよ。
エビ春巻きは、はんぺんにほんのり味がついているのでそのままでもおいしいのですが、わが家では、こちらもスイートチリソースでいただくのが定番です。
●盛りつけのコツ&アレンジ
それぞれ別のお皿にのせて食卓に並べたら、品数が増えたような感じになりますよ(具材を変えただけなんですけどね)。
具材は、もちろんお好みでアレンジは自由自在です。たとえば、ミツバの代わりにパクチー、チーズやアスパラを加えるのもいいですね。身近にある材料を好みで組み合わせて巻くだけで、ほかにはないオリジナルの春巻きができ上がります。
そして家族の食事の時間がバラバラな方にも便利なんです。
油もそんなに汚れませんし、火のとおった材料を包めばしっかりと揚げる必要もありません。帰ってきたらその場で食べる本数だけ揚げて出してあげればいいのです。
食べる方も、帰ってきたら揚げたての春巻きが出てきたら…なんて幸せな食卓なのでしょう。今日の疲れもおいしい春巻きのおかげできっと吹き飛んでしまうことと思います。ぜひ試してみてくださいね。
【幸栄(ゆきえ)】
1979年広島県生まれ。「はな」と「ひな」2人の娘をもつ。モデルとして活躍したのち、長女の出産を機にパンづくりに出合う。ベッカライダブルハウスにて、製造補助をしながらパンについて学び、2010年から卵とバターを使わないパン教室、toiroを始める。現在はオンラインパン教室『
パン教室toiro【パンとひとさら】』にてレッスン中。 近著に『
日々たんたんとパン』(光文社刊)、『
でっかいパン バターも卵も使わない。「3分こね」でかーんたん!』(主婦と生活社刊)