食生活も北欧式でやせた

●食事のリズムも日本式から北欧式へ!

ビンにオートミール、ブルーベリー、キノコ
オートミール、ブルーベリー、キノコは北欧的な食材で、ダイエットに大活躍!
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フィンランドの朝食の定番といえば、オートミールです。ベイビーの離乳食からはじまり、一生寄り添うといっても過言ではありません。最近日本でもダイエット食として着目されています。

またフィンランドは、一日に一度ホットミールと呼ばれる温かいボリューミーな食事をとり、それ以外はコールドミールと呼ばれるパン、ハム、チーズ、ヨーグルト、サラダなどですませることが多いです。ホットミールに関してもワンプレートで、準備や後片づけに労力をかけない文化があります。

お弁当
高タンパクで必要なカロリーが計算されていているマッスルデリ。冷凍されており、レンジで温めるだけで、おいしい

スーパーには冷凍食品も充実していて、温めるだけで食事準備するのも一般的です。日本だと一汁三菜を意識したり、しっかりしたものをつくらないと、という意識に縛られていましたが、北欧式に変えてみることに。
栄養バランスの整った冷凍食品「マッスルデリ」をストックしておいて、レンジで温めるだけで食べられるという選択肢をもつだけで、ストレスが大幅に減ったうえ、摂取カロリーもコントロールできました。

●FIKA(コーヒータイム)とオーバーナイツオートミールを導入!

私はストレス耐性が弱く、たとえばクリエイティブな仕事をしている最中は、チョコレートやスナック菓子などを食べないとアイデアが思いつかない傾向にあります。
それをなんとか回避する策を考えたのが、コーヒータイムです。北欧では頻繁にコーヒーが飲まれます。スウェーデンでは「FIKA(フィーカ)タイム」、フィンランドでは「カハヴィタウコ」と言われ、就労規則でもコーヒーブレイクを取得することが定められていたりするくらいです。

私はあまりコーヒーを好んで飲んでこなかったのですが、フィンランド人の夫は毎朝1時間くらい時間をかけてコーヒーを堪能する習慣があります。彼が飲み残したコーヒーに豆乳を混ぜて、チョコレートを食べるかわりに午後にコーヒータイムをつくることにしました。チョコレートよりもちろんカロリーが低く、少し気持ちが落ち着けて切り替えられるので、このコーヒーブレイクは非常に私に効果的でした。

それでもどうしても甘いものやデザートが欲しくなるときがあります。そんなときは冷凍のブルーベリーを数粒堪能することもしています。
またフィンランドでは毎朝食べる「オートミール」を水で炊きます。それはさほど好みではないのですが、ダイエット動画で見かけた「オーバーナイツオートミール」というものを試してみました。寝る前にオートミールに豆乳を注いでおくと、朝にやわらかくなっていてすぐ食べられるというもの。砂糖が含まれないソイミルクを選んでもほんのり甘く、ジャンクフードへ向かう気持ちをとどめてくれます。

●計測する・記録する・パートナーを導入!SISU(フィンランド式ド根性)の精神

子ども3人

「体重計に毎日のること」も大事です。体重が増加してショックを受けたくないがゆえに、暴食すると体重計から遠ざかったことが何度もあります。体重計にのらないと、ずるずる「食べちゃおう!」という悪魔のささやきにそそのかされてしまいます。一方、毎日体重計にのっていれば、明日増やしたくない気持ちが勝り、つい無駄食いするのをとめるのにとっても効果的です。

私は記録するのが面倒なので、体重計の写真を撮影して非公開のネットにアップして記録しています。体重・体脂肪率・BMI・内臓脂肪値の4種を、朝起きて直ぐと入浴後の2点で計測しています。

20kg太っても気づかないタイプなら、15kgやせても、自分ではその変化を認識できません。記録した数値をたまに見て、自分の頑張りがちゃんと結果に出ていると確認することで、また頑張ろうと奮起できました。

自分一人で頑張るには限界があります。秋にいったん忙しさにかまけて、体重計から遠ざかりランニングも行かなくなってしまいました。そこから再スタートするには労力が非常に必要です。そんなとき子どもが「私も走るから、ランニング行こう」と誘ってくれ、再度ランニングの習慣をスタートすることができました。

また、フィンランドには「SISU」という哲学があります。簡単には翻訳できない思想ですが、「毅然とした決意」「強さ」「ド根性」といった意味が近しいです。暗く寒くそして長い冬という厳しい環境下においても、どうすれば幸せに暮らせるかを考え抜き、すばらしいデザインが生まれる風土のフィンランド。そういった事例を見ていると、達成したいことに揺らがず向き合い続けることで、工夫し結果を出していくことの参考になりました。

●生活のリズムを整える

こうして気づけば17kgのダイエットに成功しました。これは、フィンランドの「自分や人生と向き合う習慣」を上手く自分に取り込めたからのような気がします。このまま、食事には気をつかい、無駄食いせず、20分の自分と向き合う習慣で心身ともに整え、人生を豊かに過ごしたいなと思っています。

※個人の体験談です

【ルミコ・ハーモニーさん】

東京都在住。フィンランド人と結婚し3児の母となり、アーティスト兼活動家。バイリンガルアート集団「LITTLE ARTISTS LEAGUE」の創始者であり、アート・北欧・オーガニック・日本伝統文化などの様々な領域で活躍の幅を広げる。執筆・イラストも手がけるほか、世界のいろいろな事情について語るポッドキャスト番組「

LOVE THE WORLD」も更新中。