デビューからずっと明るいヘアでいるのに、ママとなった今でもキレイな髪をキープしている歌姫といえば、浜崎あゆみさん。そんな彼女が髪のことについて絶大の信頼をおいているのが、美容室『ISM』のスタイリスト百瀬三香(ももせ・みか)さんです。
現在39歳で二児のママである百瀬さん自身も、キレイな金髪がトレードマーク。
浜崎あゆみさんのほかにも黒木瞳さん、渡辺直美さん、若槻千夏さんなど数多くの著名人が百瀬さんを指名するために、長年サロンを訪れています。
そんな百瀬さんに、女性が加齢とともに感じやすい、髪のうねりや白髪の対処法について伺いました。
女性が苦しむ「髪の衰え」と上手につき合う方法
百瀬さんは、明るい髪色のお客さんを20年近く担当しています。そして昔はギャルだった女性たちが、30歳を超えて髪の悩みや不安を抱え出していることに気づいたそう。
普通の人よりもおそらくヘアに強いダメージを与えてきた人たちが、「髪の衰え」とどうつき合うか。
百瀬さんは、そんなお客さんと長年向き合ってきたからこそ教えたいことがあるといいます。
●うねる髪の毛をこの手で戻す!
ずっとストレートヘアだった人も、加齢によって髪の毛が扱いづらくなる現象。それが“うねり”です。
「とくに湿気に弱く、ネープ(襟足)から跳ねていく人が多いです。うねりの強度は人によって違いますが、毛穴に皮脂がつまることが原因のひとつ。髪の毛がうねるのは、毛根から真っすぐに毛が生えなくなるからなんです。つまり土台が崩れているということ」
手っ取り早い対処方法として、シャンプーとトリートメントを見直してみてください。洗浄力のある弱酸性タイプが最適です。
「泡立てをしてから使用するのはマストです。頭皮の汚れや、毛穴のつまりを除去します。ドライも根元→中間→毛先の順でしっかり乾かす。中間から毛先にかけて髪の毛を引っぱりながら乾かすと、風がよく通ります」
最終手段ですが、一年に1~2回のペースで、ストレートパーマ=縮毛矯正をかけるのも手。料金は平均すると、1万5000円ほどです。
「髪の毛へのダメージはあります。髪の毛の内部を一度壊して、また疑似的に髪の毛同士をくっつけていくような工程なので、多少の負担はあります。ただ、髪の毛が言うことを聞いてくれるようになり、艶も出ます。ごく稀にですが、たった一回のストレートパーマで縮毛が直ってしまったお客さんもいるのです。また全体的にかけるだけではなく、部分的にも行うことができるので効果的です」
●白髪とは仲良しに
うねりと同列で多い悩みが“白髪”。
白髪の原因は加齢だけではありません。最近はブルーライトからの眼精疲労が原因で、10~20代にも多く生えてくるようになりました。
「百瀬流では、『髪の毛を明るくして、楽しみながら目くらましをする』という方法をプッシュし続けますが、恥ずかしがらずに白髪染めをするという方法もあります」と百瀬さん。
20代後半のお客さまが白髪に悩んで来店したときのこと。相当落ち込んでいる雰囲気だったので、いきなりハイトーンカラーを勧めるよりも…と思い、白髪染めを提案したそうです。
「白髪のでき始めは抵抗があると思いますが、最近の白髪染めはみなさんが考えているよりも色の入り具合がよいです。キレイに染まるので、白髪という言葉に抵抗を持ってしまってカラー剤一択というのは、もったいないです」
百瀬さんも、こっそりとカラー剤に白髪染めを混ぜることもあるようです。でも仕上がりは自然だから、全然気づかれないそう。
「結果、そのお客さんは白髪染めをしたのですが大正解。その後の来店で、『今まで白髪頭の自分を見るのが嫌で、鏡を見たくなかったんです。でもキレイに染まったら、鏡を見ることに抵抗がなくなりました』そう嬉しそうに言ってくれたんです」
さらにそのお客さんは、だんだんと白髪が減ってきたそう。「おそらく、白髪の原因にストレスがあったのだと思います」と百瀬さんは指摘します。
「白髪は、加齢以外にも人それぞれに原因はあります。私も白髪研究ばかりをしているわけではないので、一般論に近い対処法ですが、チーズ、卵、ナッツ、豆類、鶏肉、魚、ひじき、わかめ、のりなどの海藻類、バナナを意識的に摂取するのは白髪改善に効果的といわれています。あと長時間外出するのなら、帽子をかぶるなど紫外線対策を。紫外線は、白髪の原因になるといわれています。日々注意をしつつ、最後は明るく染めてヘアカラーを楽しむ。白髪ほどキレイに染まる髪の毛はありません。髪の毛の悩みは、明るく好転させてナンボなのです」
百瀬さんの著書『
髪の明るさは女性の一生を照らす』(扶桑社刊)には、一生美髪でヘアカラーを楽しむためのエッセンスが凝縮されています。ぜひチェックしてみてください。