体を温めて冷えを解消する「温活」。自己流で行っている人も多いと思いますが、じつは“かくれ冷え”が潜んでいることも!
朝の「温活習慣」を、医師の石原新菜さんと、漢方師の櫻井大典さんがチェック&アドバイスしてくれました。
冷えは万病のもと!不調の原因は冷えかも
冬は体の不調を感じやすい季節。体が冷えると血流が悪くなり、肩こりや頭痛、腰痛などの原因になります。いつもだるい、疲れやすい、目の下のクマが消えない、足がむくみやすいなどの不調も要注意!
「不調があるなら、冷えている可能性が大。自覚がない“かくれ冷え”のこともあります」と、医師の石原新菜先生。
「冷えて血流が悪くなると、酸素や栄養、水分を臓器に運ぶ血の流れが滞るので、臓器にも不調が出やすくなります。ほうっておくと、生理痛や生理不順、便秘、膀胱炎などにつながることも」
日ごろから“冷えない暮らし”を心がけて、冬の不調を吹き飛ばしましょう。
●起きぬけにさゆを1杯→温活チェック△
すべての画像を見る(全6枚)習慣で飲んでいるならあまり意味がありません
さゆ自体には、体を温める効果はあまりありません。
「体内の水分量が増えると、結果的に体は冷えることに。“体を温めるため”なら、飲む必要はありません。のどが渇いたときに温かいものをひと口ずつ、がベストです」(櫻井先生)。
また、さゆを飲むなら、温活食材の“ちょいたし”がおすすめ。
「ショウガ、シナモン、はちみつ、黒糖、梅干しなどを加えます。温活効果がプラスされますよ」(石原先生)
●五本指ソックスと普通の靴下を重ね履き→温活チェック〇
五本指ソックスは◎。締めつけに注意しましょう
指には神経が集まっているので、一本一本の指を刺激する五本指ソックスは、血流を促して冷えを防ぎます。
「ただし、重ね履きで締めつけられると、血流が悪くなり結果的に冷えます。重ねる靴下は、ゆるめのものを選んで。素材はシルクがベスト。温かいうえに蒸れず、汗をかいてもすぐ乾きます」(石原先生)
●日中は腹巻きを外して過ごす→温活チェック×
腹巻きは一日じゅうつけていてOK
腹巻きは一日じゅう、季節を問わずにつけましょう。素肌にそのままつけるのが基本です。素材は靴下と同様、シルクがベスト。
「腹巻きとショーツがひとつになった腹巻きパンツなら、ずれるストレスもなく便利です。夜はもこもこ素材、昼は薄手と使い分けても」(石原先生)
●朝食に温かいみそ汁を飲む→温活チェック〇
冷えた体を温めるみそ汁やおかゆが◎
起床時は、体温がいちばん低い時間帯。朝食に体温よりも冷たいものをとると、筋肉や組織が収縮して、血流が悪くなります。さらに、冷えた体を温めるためのエネルギーも消費して、朝から疲れる原因に。
「おみそ汁など温かいもので体を温めると、筋肉がゆるみ、血流が巡りやすくなります。1杯でおなかも満たされるおかゆもおすすめです」(櫻井先生)
●グリーンスムージーで栄養をチャージ→温活チェック×
体温より低い温度の食べ物はなるべく避けて
体を冷やさない、という意味では×。体温より低い温度の飲食物は、とくに冬場の体には負担大。
「胃腸の温度は、消化酵素と腸内細菌を働きやすくするため、いつも38度前後に保たれています。生もので胃腸の温度を下げると、体調にも影響が。野菜はみそ汁やスープなどでとりましょう」(櫻井先生)
それでも飲んだ方がスッキリする場合は、素材を選びましょう。
「体を冷やしにくい寒冷地原産のリンゴと、ビタミンやミネラルが豊富で体が温まるニンジンがおすすめです」(石原先生)
●いつもは徒歩の通勤は冬の間だけ歩かずバス利用→温活チェック×
体を動かして血流を促し、筋肉量を維持することが大切
軽い運動は血流を促し、体を温めます。また、寒い冬場こそ、筋肉量を増やす、または維持することが大切です。
「一日の体温の約40%は、筋肉がつくっています。軽い家事と近所への買い物で、歩数は一日4000歩ほど。一日1万歩を目標に歩きましょう」(石原先生)
「じつはそれ“かくれ冷え”かも!? 温活〇×チェック!」では、昼~夜の温活習慣についても石原さんと櫻井さんがチェック&アドバイス。冷えない暮らし方を紹介しています。ぜひチェックしてくださいね。