クリスマスももうすぐそこ。すでにクリスマスツリーなどを飾りつけているおうちも多いのではないでしょうか。
「内心はちょっと面倒でも、毎年家族のためにとがんばっていらっしゃる方が多くいらっしゃいます。ひと工夫するだけで、ツリーを飾ることが義務ではなく大人にとっても楽しみに変わると思います」と話すのは、前向きな気持ちになる収納・片づけアイデアが人気な整理収納アドバイザーのはらむらようこさん。ツリーを最大限に楽しむ飾り方を教えてもらいました。
クリスマスツリーの枝はしっかり開く!少しのコツでぐんと華やかに
すべての画像を見る(全14枚)家族のためにツリーを飾ってあげたい、でも出すのは面倒。部屋も狭くなるし、子どももすぐに見飽きて数日後にはすっかり邪魔物扱い…。そう思いながらも毎年飾ってあげるがんばり屋さんに、ツリーを飾ることが毎年の楽しみになるようなコツをお伝えしたいと思います。
●ポイント1:1本の木を森にするようなイメージで枝を開いて
まずはツリーの枝の開き方から。「え、開き方でそんなに変わるの?」と思われるかもしれませんが、変わります。この時期、お客様の家に伺うとまずやるのが、ツリーの枝開きと言えるほど、結構な数のおうちのツリーが閉じてしまっているんです。
ほとんどのクリスマスツリーは穂先に向かって枝は閉じてコンパクトに収納されています。それを開いて飾飾りをつけていると思いますが、枝はもっと倒し開いてください。30度くらい開いた状態のままなことが意外と多いのですが、60度くらいまで広げてください。
1段に枝は5本くらいあります。片寄らないように、上から見て、均等に放射線状に枝をぐぐっと移動してください。
指を大きく開くように、小枝もしっかり枝を広げていきます。隣の枝とぶつかるくらいまで開くことがポイントです。完全にぶつかる場合は、枝の角度を少し上下にずらしてあげるとまた大きく広々と見えます。
しっかりと枝を広げた状態です。もしすでに飾っているツリーが閉じ気味だったら、ぜひ枝を開いてみてください。存在感がアップするはずです。
●ポイント2:置き場所を変えてみよう
クリスマスツリーが邪魔だと感じる場合は、置き場所が問題かもしれません。場所は、部屋の角、とくに奥の角がいいです。
キッチンで洗い物をしているときに遠くを眺めてツリー全体が目に入るくらい、家に帰ったときに先の方にあるくらい、部屋の奥角が理想。普段作業する場所のすぐ近くにあって全体像が見えなければ邪魔に感じるのも当然です。
例えば、廊下などの、人がよく通る道を狭くさせたりしていませんか(写真左)? また、下部にあるコンセントや、上部にあるスイッチを隠したりしていませんか? 通り道や家事導線をふさいでいでいなくても、少しよける行為だけでもストレスになります。
隣や正面に開き戸の収納がある場所(写真中央)、カーテンの前などもおすすめではありません。ぶつからないよう少し気を遣うくらい、大したことがないようですが1か月近く飾るとなると意外と負担になります。クリスマスシーズンだけカーテンを逆側に寄せるなどもおすすめです。
窓の前など日が当たる場所(写真右)や、観葉植物の近くも避けたいですね。生き生き青々とした観葉植物の近くだと、フェイクの感じが増し残念な気持ちがするばかりでなく、クリスマスツリーのもつ静かな世界観が負けてしまいます。
できるだけ人の動きがない場所に置くのがベスト。観葉植物がたくさんある方は、クリスマスツリーは違う部屋や、北側の部屋で飾りましょう。
●ポイント3:足元は隠してムードを出そう
枝のあたりはよくできていても、脚だけ突然に偽物丸出しなツリーは、よくあります。
クリスマスの飾りや、100円ショップにもある綿、子どものぬいぐるみ、使っていないマフラーなどを活用してみましょう。
ぬいぐるみには、使用してない赤のマフラーをカットしたり、フェルトなどで簡易的なマフラーをつくり、ゆるく巻きつけると一気にムードがでますよ。
ポイント4:背の高さを調整して
どうも見応えがないと感じたら、高さがたりていない場合が多いです。椅子などの上に置いて40cmくらいかさ上げしてみましょう。
高さの調節前。存在感が薄く見応えがない状態に…。
高さを出すだけで、存在感も華やかさもアップ。使っていない椅子はもちろん、ペットボトルの水などのダンボール箱などがおすすめです。普段使わないものを使ってください。
ポイント5:ツリーのオーナメント収納は1年後のプレゼントに
最後に収納の話を。
オーナメントは絡まりがちなので、小分けに収納するのがベスト。こういったごちゃつきがちなアイテムはフタがなく透過性のある箱や袋をおすすめしていますが、年に1度の出し入れですし、なにより、クリスマスは特別です。
丸見えのビニール袋では味気ないですよね。かといってわざわざ買いたくもない。そこで、クローゼットの奥に眠っている、なかなか捨てられないお気に入りのショップやブランド物のバッグ・靴が入っていた箱や、布の巾着袋に入れてみましょう。
寒くなったときに、好きなブランドのすてきなデザインの布の巾着や箱から、オーナメントが出されるのはロマンティックで楽しいひとときになります。そうそう、これこれ! とクリスマスプレゼントを開けるような、ちょっと楽しい気持ちになります。
もうひとつ、捨てられない袋といえば、子どもが通園していたときに使っていた手づくりの巾着などもいいですね。心が暖かい気持ちになると思います。ビニールのショップ袋にリボンをつけるでも特別感は出せそうです。
また、箱や袋は、ツリーを飾っている間はツリーの足元に置くと、プレゼントがもう並んでいるような楽しい演出にもなります。
ツリーがあることで部屋がもっとおしゃれになるなら、おうち時間が長い今はより、飾るのも眺めるのも楽しくワクワクできるようになると思います。寒い季節、家に帰ってほっとできるような、心暖まるツリーの飾り方でクリスマスまでの期間をたっぷり堪能してくださいね。