持続可能な社会をつくるための「SDGs」という言葉が注目されています。一見難しそうに感じますが、じつは私たちの暮らしのなかに取り入れられることがたくさんあります。
SDGsに詳しいフジテレビの木幡美子さんに、身近にできる工夫についてつづってもらいました。

食卓
プラスチックゴミを減らすためにできること

日本のプラスチックの消費量はアメリカについで世界第2位。プラゴミを減らすためにできること

2030年を期限とした地球上の「なんとかしなきゃリスト」であるSDGs(持続可能な開発目標)。具体的に“暮らし”に結びつけて考えていきたいと思います。

●生活はたくさんの「もの」に囲まれている

私たちの生活はたくさんの「もの」に囲まれていますよね。家具、衣服、食べもの、洗剤…など。
こういったものたちの一生を考えてみると、じつに波乱万丈、数々の経験を乗り越えてきています。

遡れば原材料の栽培から調達・加工を経て、やっと一人前の姿になり、世界を旅してお店という晴れ舞台に立ちます。そう考えると、私たちが“彼ら”に出合う時点で、ものとして成熟期を迎えていると言ってもいいでしょう。
そんな思いで見ると「よくぞ、ここまできたのぉ…」と、ちょっと目頭が熱くなります(?)。

●ものの生い立ちから考えることが大事

じつは、SDGsの考え方でとても大事なのが、そうした「ものの生い立ち」、どうやってつくられたかという点について。
「プラゴミやフードロスを減らしましょう」などと言われますが、それは単に捨てる際の問題だけではないんです。

その生い立ちにおいて、残念ながら環境破壊や人間や動物にやさしくないことも起きてしまっています。もちろん、使い終わって処理する際にもCO2など環境に悪い物質を出したり、ゴミとして海外に輸出されてたり、生涯をまっとうするのもなかなか大変。そういうヒストリーもひっくるめて考えるとかなり大きな問題です。

とくにプラスチックは分解されません。年々すごい勢いで増えていて、海に流れ込むプラスチックは年間約800万トン。これはジャンボジェット機5万機分の重さなんですって。
2050年には海の魚の量とプラスチックの量が同じになるとも言われて、たくさんの魚や海鳥がプラの破片を飲み込んで死んでいます。

●日本のスーパーは過剰包装?

ヘルシンキのマーケット
ヘルシンキのマーケット(著者撮影)

先日、EAS-Y Greenという名でエコ活動をする外国人のママさんたちとお茶を飲んでいたとき、さすが~! と思ったことがあります。
ビニールに入ったお手ふきを“No”と断り、「これ一個つくるのにどれだけ環境に負荷をかけていると思う?」と。

さらに「日本のスーパーは過剰包装よ。リンゴに帽子みたいなネットをかぶせ更にそれをトレーにのせ、ラップで覆っているなんてありないわ。お店に変えるべきと提案したの!」すごい行動力…! と感心しました。実際その店は本当に包装を変え、それがお客さんにも好評だったそうです。

みつろうラップ
EAS-Y Greenのママが手づくりする繰り返し使えるみつろうラップEco Hachi

こちらは、EAS-Y Greenがつくったみつろうラップ。
みつろうラップとは蜂の巣から取れる「みつろう」を布や紙にしみこませることで、保水性や抗菌性をもたせたもの。洗えるので何度も繰り返し使うことができます。

ボウルにみつろうラップ

このように、ボウルにかぶせたり、ラップのように使えます。

【皆さんにもできること~プラゴミ編~】

・レジ袋を断る(7月から有料になったし、エコバッグの方が見た目もオシャレ)
・コンビニでスプーンやストローをもらわない(最初に言うのがミソ!)
・ストローを使わない
・マイボトル、水筒を持ち歩く
・ビニールに入ったお手ふきも必要なければ断る
・シャンプーなどソープ類はリフィルを活用(大袋だと経済的にもお得!)
・クリーニングを受け取るときの大きな袋はきれいなまま保管し、再利用
・クリーニング屋さんのハンガーもリサイクルできるならお店に戻す
・ラップの使用減らすため、みつろうラップと併用(チンはできませんが、かわいい)
・自分のまわりの人が無関心だったら、ちょっと考えてみて! と言ってみる
…etc.

じつは、日本のプラスチックの消費量はアメリカについで世界第2位。日本人が廃棄しているプラゴミの量は1人あたり年間32kgです。(国連環境計画2018年報告書)。また日本で1年間に使うレジ袋をつくるために約60万klの石油が使われています。(地球温暖化白書)

●捨てる前に再活用してみよう

プラスチックをゼロにはすることは難しいですが、なんとかしたい! そういうときは、ものをすぐ捨てずに「もう一度役にたってね♪ 運動」を決行してみませんか? いわばもののセカンドライフです。

たとえば、プラ容器。私は、浅めのものは料理の下味をつけるときに使ったり、深めのものは卵を溶くときやアクを取る際に使っています。
洋服を買った際のきれいなプラ製の袋は繰り返し使ったり、ホテルの歯ブラシは持ち帰って最後はお掃除に活用したり…。
すぐ捨てるのではなく、せっかくこの世に誕生したのだから、もう一度役に立ってもらうのです。「セコっ!」ではなく「エコっ!」ですよ。

●つくる責任・つかう責任

SDGsのロゴ
SDGsのロゴ

今回の話は、まさにSDGsで言うところの12「つくる責任・つかう責任」です。
つくる側(=生産者・企業)も、つかう側(=消費者)も、よりよい地球を子どもたちに残す責任があります。日々の小さな積み重ねがいつの日か必ず大きな変化になります! ものたちの一生に思いをはせ、私たちにできることを今日からやってみましょう。

【フジテレビ『フューチャーランナーズ』放送中】

SDGsを推進するため、ゴールに向かって奮闘している人たちを取り上げる番組。
毎週水曜22:54~23:00放送(関東ローカル)

公式サイト

ですべての放送回を見ることができます。