家のあちこちにある「隙間」と「デッドスペース」。これをフル活用できたら、どんなに収納がはかどるだろう…と夢に見るものの、いざやろうと思うとアイディアが出てこないもの。

輝く主婦を発掘するコンテストで収納テクニックが評価され「ESSE Shu_fu of the year 2016」を受賞した鈴木淳子さんは、つっぱり棒を使うことで、隙間やデッドスペースをゴージャスな収納スペースに変えることに成功。そのテクニックについて語っていただきました。

つっぱり棒で、隙間やデッドスペースをフル活用

家族の成長とともに、ものはどんどん増えていきます。でも、家の広さや収納スペースは変わらないので、ものがどんどんあふれてくるんですよね。そこでわが家では、隙間やデッドスペースをフル活用して収納場所を増やしています。

隙間やデッドスペースって「毎日見えるけれど、取り出しにくい」という特徴がありますよね。だからこそ、「じつは今は使わないけど、季節が変わったらすぐ出したいもの」を収納するのにぴったりなんです。それまで使いにくいスペースだなと思っていたのですが、「たまに使うものをしまうには便利な場所」と考えを変えたら、驚くほどいろいろなものがしまえました。

●つっぱり棒を設置し、S字で掛けるだけ

ただ、隙間に収納するにはお助けアイテムが必要です。もっとも使えるのはなんといっても「つっぱり棒」! わが家の隙間収納は、基本的には、つっぱり棒を設置し、S字で収納したいものをひっかけるだけです。

つっぱり棒
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ループなどひっかけ用のデザインがあるものはそのままで、なければクリップで挟んでからS字フックにかけ、つっぱり棒にセット。

S字フック

ちなみにクリップは、100均でも手に入る事務用クリップがいちばん便利。少し重みがあるものもしっかりと挟んでくれるんです。

クリップ

逆に挟み跡をつけずに優しく挟みたい場合は、ニトリで買ったステンレスのクリップが、ちょうどいい挟み具合でした。

●クローゼットの隙間にもつっぱり棒が大活躍

つっぱり棒

クローゼットの端には、上部に2本のつっぱり棒を設置しています。手前には、よく使う帽子やショルダーバッグを、奥には季節外のものを収納しています。

季節外のものは、たとえば夏ならダウンジャケットやニット帽。冬は麦わらなど夏用帽子や薄手のパーカーですね。

つっぱり棒

そして下部にも2本つっぱり棒を設置しています。ここでは、前後で少し高さを買えてマフラーやショールを収納しています。上部同様、季節によって手前と奥にかけるものをチェンジして使いやすくしています。

●キッチンの端でもつっぱりが大活躍

キッチン

キッチンのはしっこ、柱と壁の間にもつっぱり棒で使いやすくしています。まさにデッドスペースというべき、狭い隙間につっぱり棒を渡し、S字フックをかけ、鍋つかみや調理用ミトンを収納しています。

●傘の収納はつっぱり棒で省スペース

傘の収納

玄関では、つっぱり棒を2本設置して、傘を収納しています。段差をつけることで、奥の傘も見えやすくなり、取り出しやすくなりました。

またさらに手前には、もともとあったポールにS字フックをかけ、レインコートをひっかけています。さっと手にとれるので家族に好評です。

ゲタ箱

ゲタ箱では、小さな子ども用の靴で余ってしまったデッドスペースを生かして、あまり使わない靴や、季節外の靴を収納。奥につっぱり棒を設置して、立てて収納しています。

少しかがめば見えるので「ビーチサンダルどこにしまった!?」のような探しものの時間がぐんと減らせます

ゲタ箱

また、ブーツやレインブーツの収納場所って、壁との隙間ができますよね。そのわずかなスペースにもつっぱり棒を設置したら、季節外のもの(夏なら手袋)のひっかけ場所にぴったりでした。S字フックとニトリのクリップで収納しています。

手袋

このニトリのクリップは、連結して複数ひっかけることもできるので便利です。挟み具合が優しく跡がつかないタイプは、ウールの帽子や手袋に大活躍させています。

●洗面台の下はデッドスペースの宝庫!

洗面台の下

次は洗面台の下スペースです。

上部につっぱり棒を設置したら、S字フック・事務用クリップ・IKEAのファスナーつきビニール袋の3つを使い、洗面所まわりの消耗品やお客様用の歯ブラシを引っかけて収納しています。

洗面台の下

ファスナーつきビニール袋に入れたことで、同じ大きさの袋が整然と並び、中身もひと見でわかるように。事務用クリップを使って挟んでつり下げているので、少々重くもガッチリしています。

少しのぞき込まないと取れないという手間はありますが、ひっかけるだけなので、出し入れはとっても簡単。

傷がつかないのでトライアンドエラーを繰り返せる

つっぱり棒もフックも、100円ショップでさまざまなサイズが手に入ります。しかもつっぱる場所さえ見つけられれば、3分もかからず収納コーナーをつくれてしまう優れもの!壁に傷をつけないので、ここぞと思ったコーナーがあったら、試しにつっぱり棒を設置して、気に入ったら使い続ける、というやり方もできます。