近年人気の家族葬のメリットとデメリットを見極めることが重要!

道子さんのケースでは、以下のような問題点があったと言えます。

<問題点> (1)父の人望を十分に考えずに家族葬にした (2)家族葬のデメリットを考慮しなかった (3)父の遺志を優先し、一般的な葬儀をあまり検討しなかった

これらの問題をクリアするには、一体どうしたらよいでしょうか。

<解決法> (1)コミュニティの範囲と性質を把握する

現役時代に会社の上層部で活躍したり教員を務めるなど多くの人と関わりを持つ立場にいた場合は、「葬儀に参列してお別れをしたい」と考える人の数は増えがち。つながりのある人たちの数と性質を知り、葬儀の規模を考慮することが大切です。

葬儀
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すべての画像を見る(全3枚) (2)「一般葬」も検討する

もし多くの人が参列する算段が大きい場合は、周囲の人も参列できる「一般葬」も選択肢に入れましょう。一般葬は、当日の運営や参列者のおもてなしが大変である一方で、後日の対応がラクであることがメリットと言えます。また多額の費用を気にする方もいますが、お香典によって負担が軽くなる場合も。

(3)本人の意向と家族の意見がかみ合わない場合は話し合う

本人が家族葬を望んでいても、そのあとの遺族の負担が大きくなる可能性があるならば、それはだれも望まない事態です。気になることは本人と踏み込んで話し合い、納得できるお別れを実現したいものです。

近年は「家族葬」の認知度が上がり大きな注目が集まっていますが、そのメリットとデメリットを見極めたうえで遺族・本人・周囲のすべてが納得できるお別れを実現したいもの。
帰省した際は大切な人の周囲の方々の話を聞きながら、どんなお別れがベストなのか話し合う年末を過ごしてみるのもいいかもしれませんよ。