更年期を迎える頃、「指がこわばる」「ペットボトルが開けづらい」といった手指の不調を感じる人が増えています。近年、こうした症状は「メノポハンド」と呼ばれ、女性ホルモン「エストロゲン」の減少が関係しているといわれています。実際にどんな症状が当てはまるのか、更年期世代の読者2人の体験を入り口に、セルフケアでできる対策を手外科専門医とメノポーズカウンセラーに伺いました。

<左から>ESSE読者の朝倉華恵さん(49歳)とむらさきすいこさん(48歳)、手外科専門医・田中利和先生、メノポーズカウンセラー・右田尚子さん
<左から>ESSE読者の朝倉華恵さん(49歳)とむらさきすいこさん(48歳)、手外科専門医・田中利和先生、メノポーズカウンセラー・右田尚子さん

その手指の不調「メノポハンド」かも?チェックテストで確認

ペットボトルのフタを開ける

むらさきすいこさん(以下、むらさき):手指で気になる症状というと、握力が弱くなってペットボトルのフタが開けにくくなったと感じます…。

朝倉華恵さん(以下、朝倉):私はここ1年くらい人差し指と中指の第一関節が痛むようになりました。

田中利和先生(以下、田中先生):その症状、「メノポハンド」の可能性がありますね。

むらさき:メノポハンド?

田中先生:2022年、日本手外科学会によってつくられた和製英語で、更年期における手の疾患のことを指します。メノポハンドの可能性がどれくらいか、テストで確認してみましょう。

●メノポハンド兆候チェックテスト

<頻度の目安>
ときどき:月に2回ほど
よくある:週に2回以上

作成:田中利和先生
作成:田中利和先生

<合計点数と自己採点の評価>

※ 背景因子(スクリーニング)の合計が3点以上の場合、一段階くり上げ

0~5点:今のところは問題なし。食事のバランスや運動不足に注意して様子を見ましょう
6~12点:軽度兆候。起床・就寝時間、入浴など規則正しい生活を心がけ、ストレスを最小限にしましょう
13~20点:疑いあり。大豆イソフラボンを多く含む製品を積極的に摂りつつ、手のこわばりなど症状が長引く場合は、手外科や整形外科、婦人科の受診を検討しましょう
21点以上:可能性が高い。大豆イソフラボンを多く含む製品の摂取と、手外科や整形外科、婦人科を受診し、除外診断を受けましょう

更年期に手指の不調が起こりやすい原因は、女性ホルモンの減少

手指の不調を確かめる読者

朝倉:私はボタンやファスナーが扱いづらいと感じることがあり「軽度兆候」でした。

むらさき:私は「疑いあり」でした。とくに朝は手指のこわばりが強くて、持っていたお皿を落としたこともあります。どのようなことが原因なのでしょうか…?

田中先生:これは女性ホルモンの減少が関係しています。更年期にさしかかると女性ホルモンのエストロゲンが少なくなることは知られていますが、それにより指関節に存在する「滑膜(かつまく)」という部分に障害が生じ、痛みやこわばりを感じやすくなるのです。また、遺伝の影響も指摘されています。

むらさき:手に違和感がある場合、どうすればいいですか?

田中先生

田中先生:まずは整形外科を受診して大きな病気がないか、確認をしてもらうこと。そこで関節リウマチのような治療すべき病気がないことがわかったら、メノポハンドの対策をしていくといいですね。

朝倉:自分ですぐにできるケアはありますか?

田中先生:手を冷やさないことが大切なので、マッサージは有効です。

指先のマッサージ

田中先生:指の下を薬指で支え、側面を親指と中指で押さえ、上から人差し指を乗せて四方を囲んだら、指先から根元に向かって軽く圧迫してください。何回か繰り返してあげるとむくみがとれて血流が促進され、指が軽くなって動きがスムーズになりますよ。

むらさき:更年期というとホットフラッシュだけではないんですね。指に影響が出るなんて知りませんでした。

右田尚子さん(以下、右田):更年期は女性ホルモンがゆらぎながら減少し、自律神経のバランスが乱れやすくなります。ストレスが多い更年期世代は交感神経が優位になり、血管が収縮して冷えや手の痛みを感じやすくなります。深呼吸をしたり、42℃を超えないお湯に浸かったりして、体をゆるめることがおすすめです。

食事やサプリメントの活用で、栄養面からもサポートを

右田さん

右田:更年期症状が強い日は、手指の痛みを感じやすくなります。内側からの対策のひとつとして、女性ホルモンと似た働きをしてくれる大豆イソフラボンを含む大豆製品の摂取もおすすめです。

●注目したいのが、丸大豆などに含まれる「ゲニステイン」

しょうゆの原料にも使われている丸大豆は「ゲニステイン」を50%以上含有(※画像はイメージです)
しょうゆの原料にも使われている丸大豆は「ゲニステイン」を50%以上含有(※画像はイメージです)

むらさき:大豆イソフラボンは女性の味方、というイメージがあります。

右田:大豆イソフラボンはいくつか種類があるのですが、なかでもゆらぎ年代の方に注目してほしいのが「ゲニステイン」です。

朝倉:ゲニステイン? 初めて聞いた成分です。

右田:豆乳や納豆など食品に含まれる大豆イソフラボンは、イソフラボンと糖がくっついた「配糖体」で存在しています。しかし、この状態だと吸収に時間がかかります。その点、ゲニステインは糖が結合していない「アグリコン型」で、吸収が早いのが特徴です。

田中先生:ゲニステインは、滑膜内のエストロゲン受容体に結合し、関節の炎症を抑えることがわかっています。その効果はほかの大豆イソフラボンよりもはっきり現れやすいと考えられています。

右田:キッコーマンは、しょう油を醸造する過程で大豆中のイソフラボンから糖がきり離されて「アグリコン型」となることを発見し、その吸収力が高いことを証明しました。なかでもゲニステインは女性ホルモン様作用が強く、手の痛みだけではなく、腰痛、不眠、ホットフラッシュなどの更年期症状全体を緩和してくれる効果が期待できます。

朝倉:ゲニステインを効率よく摂取する、おすすめの方法はありますか?

右田:大豆製品のなかでも一部のしょう油やみそなどは、発酵の過程でイソフラボンが「アグリコン型」となっているものがありますが、調味料をたくさん摂るわけにはいかないので、アグリコン型イソフラボンであるゲニステインを摂取するには、サプリメントを利用するのもおすすめです。

●「ブドウ種子由来プロアントシアニジン」で抗酸化ケアも

ブドウ生まれの「ブドウ種子由来プロアントシアニジン」は抗酸化作用が強いことで知られています(※画像はイメージです)
ブドウ生まれの「ブドウ種子由来プロアントシアニジン」は抗酸化作用が強いことで知られています(※画像はイメージです)

右田:更年期の不調は女性ホルモンの減少に加え、抗酸化力の低下も関係するといわれています。そのため、抗酸化成分を補うことも対策のひとつ。なかでも「ブドウ種子由来の「プロアントシアニジン」は、“ポリフェノールの王様”とされ、ビタミンCやEより高い抗酸化力が特徴です。ゲニステインとあわせて補うことで、症状の緩和が期待できます。

むらさき:年齢とともにいろいろ下がっていくから、底上げするものを入れていきたいですね。

 これって更年期?気になる症状や摂りたい成分について詳しくはこちら

ゲニステインとブドウ種子由来プロアントシアニジンを取り入れ、更年期を健やかに

対談している様子

田中先生:手の違和感は、骨密度の低下や手の使い過ぎを知らせる指先からのサイン。違和感をきっかけに、これまでの生活習慣を振り返り、これからの健康ついて考えていくことは、とても大切です。

右田:更年期は女性の心身に大きな変化が訪れる時期。今を穏やかに乗り越え、その先も健やかに過ごしていくためも、ゲニステイン・ブドウ種子由来プロアントシアニジンが配合されたサプリメントをお守りにしたり、食生活の改善、適度な運動をおすすめします。また、『輝きプロジェクト』では体を上向きに変えるセルフケアを紹介しています。ぜひこちらも参考にしてくださいね。

更年期と上手に付き合うためには?「輝きプロジェクト」のサイトをチェック

問い合わせ先/キッコーマンニュートリケア・ジャパン(健康こだわり便コールセンター)
TEL 0120-601431