子どもがトイレで排泄できるようにするための「トイレトレーニング」。始めるタイミングや進め方で悩んだことがある人も多いのでは? じつはその悩みも、世界の「トイトレ事情」を知れば、気持ちがラクになるかもしれません。今回は多くの国を旅した経験をもち、3人の子を育てながらイラストレーター・マンガ家として活躍する織田博子さんに、自身や外国人ママたちの経験談をとおして気づいた「トイトレとの向き合い方」について伺いました。

※ この記事は『世界の子育てくらべてみたら、心がふわっとラクになった』(WAVE出版刊)に掲載された内容を抜粋・再編集しています

トイレとペーパー
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原始時代にも「オムツ」はあったのか

第1子出産時、同じ病院で出産したママ友のMちゃんはよくおもしろいことを言う人で、子どものオムツを替えながら「原始時代のオムツってどうしてたんやろ?」なんて話をしたことがありました。

そのことが気になった私は、さっそく服飾史や子育ての歴史の本を読んでみるものの、どこにも記述がありませんでした。生活に根差したことほど、文献には残らないものです。

国によって異なる、子どもの「トイトレ事情」

インド北部・ラダック地方のトイレ
インドのラダック地方のトイレ(画像素材:PIXTA)

インド北部のラダック地方で、どのようなオムツを使っていたのかを聞いたところ、昔のオムツは布袋に赤ちゃんのおしりを入れ、吸水剤としてヤギのフンを乾かして粉末にしたものを入れていたのだそう。

厳しい寒さの冬、川などが凍ってしまうために水でオムツを洗うことができなかったのです。そのためにこのようなオムツが生み出されたのだとか。

もしくは、バングラデシュで見た、下半身は裸の子のように、なにもつけていなかったのかもしれません。

さらに「排便を決まった場所でしない」ことは、「狩猟生活や移動する生活においては問題ではなかったけれど、定住を行うにあたって問題になった」と『トイレは世界を救う ミスター・トイレが語る 貧困と世界ウンコ情勢』(ジャック・シム/著)に書いてあって、なるほどなと思いました。

みんなが好き勝手なところに排泄していたら汚いし、疫病がはやる原因にもなります。集団的社会生活を営む人間が導入しなくてはいけなかったのが、「トイレ」というシステム。

そんなわけで、生まれて数年の子どもがトイレトレーニングをしなくてはいけなくなったのです。言葉も覚えなきゃいけないし、子どもはなかなか大変です。

海外ではおもらしは「失敗」じゃない

布オムツと赤ちゃん
※画像はイメージです(画像素材:PIXTA)

一般的に、日本では幼稚園に入るタイミング(3歳)では、オムツが外れているのが理想的とされています。

しかし、日本で暮らす外国人ママたちに聞いた話だと、ベトナムでは0歳10か月頃には、オムツが取れるそう。その理由として、外出時にオムツをせず、もらしても「掃除をすればいいだけ」という考え方が根づいているようです。

インドネシアもベトナム同様、「もらしても掃除をすればいい」というスタンス。また、マレーシアの子どもは、一度はうんちまみれで遊ぶことがあるそう。

それと比べると、日本のトイトレの大変さも「まだマシ…!」と思えるかもしれません。