3:感謝を伝えてから断る

謝る女性
※画像はイメージです
すべての画像を見る(全2枚)

断るときは、まず感謝の言葉から始めましょう。

最初に「覚えてくださっていてうれしいです」「お気持ち、本当にありがたいです」と相手の気持ちを受け止めます。そうすれば、相手の善意を否定することにはならないと思います。

実際、贈り物でいちばんありがたいのは贈ってくれたその気持ちです。

感謝を伝えたあと、「ただ、今は贈り物のやり取りを控えています」と簡潔に丁寧に断れば、失礼にはならないのではないでしょうか。

「断らなきゃ!」と気張っていると、いきなり断ってしまうミスをしがちです。「感謝⇒断り」という順番が大切です。

4:代替案を添えて断る

ものはいらないけれど、相手との関係を大事にしたいときは、代替案を添えて断りましょう。たとえば、

「贈り物の代わりに、お茶でも一緒にどうですか」

「手土産は気にしないで。お話しできるだけで十分です」

「クリスマスプレゼントの代わりにメッセージで近況を教えて」

こんなふうにものではないなにかで気持ちを交換する提案をすれば、相手も受け入れやすいのでは。

贈る目的は「気持ちを伝えること」だと考えると、もののやり取りにこだわる必要はなくなります。年齢を重ねるほど、こうした負担の少ない交流方法が喜ばれるかと思います。

5:今回は受け取るが線を引く

今回の分をもらうときに、「次回からは辞退します」と伝えるのも手です。そうやってやんわりと線を引いてみるのです。

「今回はありがたく使いますね。でも、これからはどうぞお気遣いなく」

「お気持ちうれしいです。でも、次は手ぶらで来てください」

「ありがとうございます。いただいてばかりで申し訳ないので、次は遠慮しますね」

断ることが苦手な人は、こうやって何度も断りを入れてみてください。そのうち相手も察してくれます。もし、口頭で話すことが難しいなら、メッセージや手紙、電話などを利用するのもよいかと思います。

最後に:断ることを意識する

なにも考えていないといつものくせで受け取ってしまいます。この流れを変えるためには、自分のなかで「これからは断ろう」という明確な方針を持つことが重要だと思います。そのうえで、断る言葉をいくつか考えて練習しておきましょう。

繰り返しますが、贈り物を断ることは間違っていることではありません。断ることは、相手の厚意を否定することではなく、自分の状況や価値観を大切にすること。自分の暮らしを大事にできる人は、ほかの人の暮らしも尊重できるのではないでしょうか。

50代以降になると、ものを増やすより絞り込むほうが暮らしやすくなります。ぜひこの機会に、贈り物の習慣を見直してみてください。