管理がラクな素材を選ぶ

深尾さん
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すぐに傷んでしまいそうな繊細な素材のものも手放しました。

ものを手放し始める1~2年前に買ったお気に入りのシルクのパンツも、個人的には高価な買い物だったので大切に着ていたつもりが、気づけばあちこちに破れやほつれが発生。修復しようがない状態だったので捨てるしかなく、上質で繊細な素材というのは、着方によっては処分する運命にあるということがわかりました。

そのあとは、ボトムスは丈夫な素材のものにしよう、とオンラインショップで1500円ほどの化繊のパンツを購入。夏用の商品でしたが、布地が頑丈で、なかにレギンスを履けば冬でも問題なく過ごせました。1年半ぐらいほぼ毎日のようにはいていたのですが、さすがにそれも先日お尻に穴があいてしまいました。

シルクなどの上質な天然素材は肌触りもよく、心も体も喜ぶものだと思います。ただ、ボトムスに関しては、「毎日、ラクな気持ちで使えるかどうか」が自分のなかの新たな基準に加わりました。

服の数を厳選すれば、それだけ1着の使用頻度は高まります。洗濯回数も増え、穴があくぐらい酷使することに。少数精鋭のワードローブを目指すとなると、繊細で丁寧な扱い方が求められる素材の物は耐久性の観点から外れることになりました。

私は肌が敏感なわけではないので、化繊でも問題はなく、気兼ねなく着られて洗濯もしやすい衣類の方が合っています。

それでも、いつかシルクのものが欲しくなったとしたら、パンツのように擦れや汚れが気になるものよりは、ブラウスのようなトップスを選ぶなど、素材と用途のバランスを考えて買おうと思います。

アクセサリーは厳選したもののみ

アクセサリー

年を重ねた今、アクセサリーはある程度、質のよいものを身につけるべきだと思うようになりました。そこで、これからもずっと使いたいと思える自分にとって価値のあるものだけを残しました。

まず残したのは、夫からもらった一粒パールのピアス。カジュアルにもフォーマルにも使えて、洋服を選ばない。とくに40歳を超えてからはパールが似合うようになり、とても重宝しています。少し前まではゴールドのフープピアスも持っていたのですが、片方を失くしてしまってからは、ピアスはこのパールピアス1つだけです。今では毎日のように着けています。

そのほかにもっているアクセサリーは、色石のついた指輪と、義理の母から譲り受けた指輪、そして私の母が若い頃に使っていた古い腕時計1本、それですべてです。

以前、友人の結婚パーティに出席する機会があり、ネックレスを買いました。

限られた予算と時間のなかで選んだネックレス。きっと今後も、普段使いで活躍するアイテムになると考えていました。ところが、とてもすてきなはずなのに、日が経つにつれて手に取ることもなくなり、クローゼットを片付けた際に一緒に手放しました。やはり急ぎで買ったものは、高い確率で手放す傾向にあると感じています。思いきって、レンタルで探してみるべきでした。

アクセサリーは頻繁に買い換えることがないよう、今後もし手に入れる機会があれば、値が張っても100パーセント納得できる物を購入したいと考えています。

ほかにも、『ほんとうの豊かさに出合うための9週間』(KADOKAWA刊)では深尾さんのものの持ち方、選び方について紹介しています。やみくもにものを減らすのではなく、生活のなかで埋もれてしまった「ほんとうの豊かさ」に再び巡り合うヒントが満載です。

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